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2011.03.01 Tuesday

ESSO RACING TEAM STORY 第18回

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



【戦国時代の72年FL500】


これまで、日本GPで4位、東京オールスター(札幌)で3&4位、
日本オールスターで5位という成績を収めてきたESSO RACING TEAM。
常にトップ争いに食い込むポテンシャルを見せるものの
コジマ、ハヤシ、ベルコといった強豪を前に勝利を収められずにいました。

やはり、その原因のひとつにスズキ・フロンテ用
3気筒2ストロークエンジンの台頭が挙げられるでしょう。
ESSO RACING TEAMとしても、その対策として
初戦の日本GPから、1台をスズキ仕様に変更しての参戦となりましたが
ワークス格のエンジンを搭載していたティームに対する不利は否めませんでした。

そんな中、8月19日〜20日に鈴鹿サーキットで開催された
’72全日本鈴鹿300キロ・ツーリングカーレースの中で行われた
F部門(FL500&FJ360)に向けて、ESSO RACING TEAMは新たな
ドライバーを迎え入れます。

それが前年、スポットでRQワークスとしてFL500を戦った
鮒子田寛さんでした。

当時の経緯を鮒子田さんは「良く覚えていない。おそらく山梨さんが
声を掛けてきたのだと思う」と証言されていますが、
この頃すでに73年シーズンからのFJ1300カテゴリーの設立が決まり
各ティームがそれに向け動き出していたことを考えると
晴邦さんのケースといい、翌年の活動に向けての体制作りが
始まっていたと見てもいいかもしれません。

いずれにしろ、この予選でESSOは、鮒子田6位、高原7位と
好位置につけます。
しかし迎えた決勝で、鮒子田さんは1周リタイア。
一方の高原さんは、ワークス・べルコを下し、
片山KE、高武ハヤシに次ぐ3位でフィニッシュ。
しかも高武ハヤシには、僅か0.1秒差という僅差でありました。

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続くレースは10月14日〜15日に筑波サーキットで開催された
NETスピードカップレース。

参加台数35台を集めたこのレースは、エントリーリストに田中弘:鴻池スピードKS-01、
津々見友彦:東京技研F500、高武富久美:ハヤシ707X、真田睦明:アローS3、
久保田洋史:ファルコン72Bといった顔ぶれもみえることからもお分かりのとおり
日本GPに次ぐ規模で行われたFL500の東西総力戦といえるものでした。

このレースにもESSO RACING TEAMは鮒子田&高原コンビで出場。
残念ながら、詳しい資料がないため詳細が分からないのですが
予選レースを勝ち上がったESSOの2台は、決勝レースで
高武富久美、山本俊茂、林将一らハヤシ勢についで、鮒子田4位、高原5位で
フィニッシュしています。
(ちなみに1位〜6位までは約15秒以内という接戦でした)

NETスピードカップ準決勝レースのスタートと思われる写真。ゼッケン2は高原車。
手前のゼッケン28は中山松雄:メッカ・アローS3。 写真提供:尾崎郁夫

ちなみに上の写真、よく見るとESSO EXTRAのボディサイドに
“ブリヂストン”のスポンサーステッカーが貼られているのに注目。
実は日本GPの時のESSOの使用タイヤはダンロップ。
7月の日本オールスターレースの際にはブリヂストンを履いていたのが
確認できるのですが、果たしてタイヤの契約はどういう状況だったのか?
これもまた調査していきたいと思います。

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その後のレースの状況は、後日高原敬武さんにお話を伺ったときに
改めて紹介していきたいと思っているのですが、

1972年11月4日〜5日
’72鈴鹿グレート20ドライバーズレース    高原敬武 9位(1台のみ出場)

1972年12月3日
全日本オートスポーツトロフィーレース第2戦 解良喜久雄 DNS(1台のみ出場)

という結果を残し、ESSO RACING TEAMの1972年シーズンは幕を閉じます。
出走したレースは計8レース。
最上位は東京オールスターレース(札幌)での解良さんの3位と
全日本鈴鹿300キロでの高原さんの3位で、優勝を挙げることはできませんでした。

ドライバーズランキングは、FL500部門で高原11位(9P)、鮒子田18位(3P)。
メイクスランキングは7位(RQとして)という結果に終わりました。

確かにこうして結果だけを追い求めると、
大したことがないように思われるかもしれませんが、
RQを母体とした少ないスタッフで、レース活動はもとより
車輛開発、製造、販売、各種チューニング&メンテナンス、
RQ主催レース&イベントの運営、ESSOのプロモーション活動等々を
すべてこなしていたのですから、その仕事量は驚異的なものだったと思われます。
そういうことを考えると、常にトップグループを争う活躍をみせた
ESSO RACING TEAMの初年度は成功だったといえるかもしれません。
(つづく)


※モータープレスでは、ESSO RACING TEAMはもとより
往時のレースシーンにまつわる皆様からの情報をお待ちしております。
コメント欄に載せたくないもの、または画像を添付したい
といった情報については、今後 

motorpress.jp@gmail.com

まで、メールにてお寄せください。
基本的に受信専用のアドレスのため早急なお返事ができない
可能性もありますが、どうぞよろしくお願いします。


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※過去の記事

ESSO RACING TEAM STORY プロローグ1
ESSO RACING TEAM STORY プロローグ2
ESSO RACING TEAM STORY 第1回
ESSO RACING TEAM STORY 第2回
ESSO RACING TEAM STORY 第3回
ESSO RACING TEAM STORY 第3回補足
ESSO RACING TEAM STORY 第4回
ESSO RACING TEAM STORY 第5回
ESSO RACING TEAM STORY 第6回
ESSO RACING TEAM STORY 第7回
ESSO RACING TEAM STORY 第8回
ESSO RACING TEAM STORY 第9回
ESSO RACING TEAM STORY 第10回
ESSO RACING TEAM STORY 第11回
ESSO RACING TEAM STORY 第12回
ESSO RACING TEAM STORY 第13回
ESSO RACING TEAM STORY 第14回
ESSO RACING TEAM STORY 第14回追記
ESSO RACING TEAM STORY 第15回
ESSO RACING TEAM STORY 第16回
ESSO RACING TEAM STORY 第17回


※ブログ右端のカテゴリー欄に
ESSO RACING TEAM STORY を追加しています。
過去の記事はそこからもご覧頂けます。







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