<< SAVE JAPAN! | main | ロータスを愛した男 >>
2011.04.01 Friday

野口祐子 From Italy―ベルトーネ、秘蔵コレクションを売却!?

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



最近、ちょっとやそっとのニュースでは驚かなくなっていたつもりですが
またまた、イタリア在住のコーディネーター&ジャーナリストである
野口祐子さんから、ものすごいニュースが入ってきました。

何はともあれ、衝撃のメールをどうぞ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

藤原様

あ〜、噂が本当になってしまった……。
以前から、BERTONEミュージアムの車達が売りに出されているという噂が流れていた。
そして今年のVilla D'EsteのRMオークションにかけられるということも言われていた。
受け取ったメールには正に……その情報が裏付けられる内容が!

撮影:平松宏茂

正直言って、まさか本当にBERTONEが彼らの歴史の宝を手離すとは思わなかった。
でも数年前からのBERTONEの経営状況をみると、何が起こってもおかしくない。 
今年のジュネーブのBERTONEのブースでヌッチョ・ベルトーネの妻の
リッリ・ベルトーネが采配をふるっているのを見て、
彼女の底知れないベルトーネに対する愛情を感じた。


でもここ数年、ベルトーネ周辺の噂が車業界に飛びまわっていたのは事実。
ベルトーネ・ファミリーの内紛、会社内の内紛……。

幸運にも私は何回もこのBERTONEミュージアムに足を運ぶことが出来た。
最後に行ったのは、去年10月に行われたKYOSHOツアー。
その時は何台かの車は欠けていたが、
ストラトス0、マルツァル、ブラボー、シビロ、ツンドラ……などは展示してあり、
現在のチーフデザイナーのマイク・ロビンソンが1つ1つ説明してくれた。
彼にとって、ストラトス0は人生を変えた重要な車だったという。

BERTONEが'60年代、’70年代、LAMBORGHINIと共に歩んだ素晴らしい歴史が、
そのミュージアムの中に並んでいた。このカプリエのBERTONEミュージアムに
この車達が居る……ということで、どんなにBERTONEファンが
安心していたことだろうか……と思う。

今、自動車業界はどんどん形を変えている。
これからカロッツェリアがどうやって生き残っていくか。
リッリ・ベルトーネは頑張ってBERTONEを新しい息吹を入れ再誕生させた。
マイク・ロビンソンと、その他スタッフと、これからどういう形で
BERTONEの名前をはばたかせて行くか……。

悲しいけれど、これが生きるということ。
車が生まれてから、いろいろな時代を経て今の車世界がある。
これから先のことを考えると ”今” は未来を作る通過点。

Villa D'Esteのオークション。
さっそく昔のBERTONEの広報のパニッコに連絡を取った。
彼と、そしてBERTONE、LAMBORGHINIの昔の仲間を集めて、
この車達の旅発ちをしっかり見ておこう。

皆さんもBERTONEを応援して下さい!

最後に一言。
”今回は時間が無いから、また次回来た時に見に行こう!”
という考えは取り消して下さいね。
ALFA MUSEOは閉館してしまった……BERTONEも宝物が無くなってしまった……。
行ける時に、、必ず足を運んで下さい!
”今” は次回には無いかもしれないのです……。

野口祐子

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ということで、彼の地でも大々的に報道されています。
ああ、エイプリルフールではなかったのですね(涙)。

おそらく世界中が手ぐすねひいて、ヴィラ・デステのオークションを
待ち構えていることでしょう。
現在確認できる出展車は以下のとおり。

本来なら、コレクションが散逸せずに、纏めて引き取られるのが理想ですが
(金額的にそんなことは無理でしょうね)
どの作品も、良いオーナーに恵まれる事を望まずにはいられません。


■LANCIA STRATOS 0 ーランチア・ストラトス・ゼロ 撮影:平松宏茂

1970年のトリノ・ショーで鮮烈なデビューを飾ったベルトーネの代表作。
ヌッチョ自身が買ったランチア・フルヴィアHFのコンポーネンツを用いて
製作されたミドシップ・プロトで、ヌッチョ自らランチア首脳陣にプレゼンし、
のちのストラトスの礎を築いたことで有名。


■LAMBORGHINI MARZAL ー ランボルギーニ・マルツァル 撮影:平松宏茂

1968年のパリ・サロンに出展された秀作。ミウラの12気筒を半分に割った6気筒を
美度に搭載した4シーターGTで、のちのエスパーダのベースとなった。また当時モナコGPの
セレモニーで、レーニエ&グレースのモナコ皇太子夫妻がドライブしたクルマでもある。


■CORVAIR TESTUDO ー コルベア・テストゥード 撮影:平松宏茂

1963年のジュネーブに展示されたプロトで、このようなロングノーズ&ショートデッキの
デザインながら、ベースとなったシボレー・コルベア同様、空冷フラット6ユニットを
リアに搭載しているのが特徴。ベルトーネの敷地内であのアルファ・ロメオ・カングーロと
クラッシュしスクラップとなった(両車とも近年レストアされた)因縁の作品。


■LAMBORGHINI BRAVO ー ランボルギーニ・ブラーボ 撮影:平松宏茂

1974年のトリノ・ショーでお披露目された2シーター・スポーツ。
ランボルギーニ・ウラッコをベースとし、コンパクトな新世代ミドGTを目指したが
ランボ側の経営的困窮で実現せずにおわる。


■LAMBORGHINI ATHON ー ランボルギーニ・アトン 撮影:平松宏茂

1980年のトリノ・ショーで発表されたウラッコ・ベースのオープン・プロト。
市販化の模索というより、経営危機に陥っていたランボルギーニへのエールとして
ベルトーネが作ったというエピソードが残されている。

……改めてみると、どれも自動車史に残る重要な遺産であるのは確か。
個人的にはアウトビアンキ・ラナバウトや、フェラーリ308レインボー、
アルファ・ロメオ・カラーボなんかもどうなっちゃうんだろう? と心配ですが
RMのリストに載っていないところを見ると、フィアット/アルファが
引き取るのでしょうか? うーん、がんばれランボルギーニ!

いやぁ、まだ1/4しか過ぎていないのに今年は激動の年ですね。
天国にいるヌッチョが生きていたら、なんて言うんだろう?

あ、延期になってたESSO RACING TEAM STORYは来週月曜にお届けします。

※モータープレスでは、ESSO RACING TEAMはもとより
往時のレースシーンにまつわる皆様からの情報をお待ちしております。
コメント欄に載せたくないもの、または画像を添付したい
といった情報については、今後 

motorpress.jp@gmail.com

まで、メールにてお寄せください。
基本的に受信専用のアドレスのため早急なお返事ができない
可能性もありますが、どうぞよろしくお願いします。

コメント
一応オーナーとしてはベルトーネそのものが衰退するのが見てられません。クルマデザインマニアとしてはピニンとベルトーネは、カロッツェリア界の両輪。予定調和のピニンに対してアバンギャルドさが大好きでした。イタルを見ても、もうカロッツェリアが生きていくのは難しいのかもしれませんね。誰かそのまま買って、そのまま維持してくれるのを期待したいです。
  • elan+2
  • 2011.04.01 Friday 20:20
本当にそうなることを祈るしかありません。重要なのは、買った方がその車の価値を知って、大切に保管すること。出来ることなら、ファンの人には常に公開、、ということになったら良いですね。・・・でもBERTONEの名前が未だ残っているので良かったですよね。
  • yuko noguchi
  • 2011.04.01 Friday 22:56
クルマに興味のない方はどうでもよいニュースだと思うかもしれません。
しかし、「どうでもよい」と思う方には、「だったら、お前らもこの作り手の
英知と技術と誇りによって作り上げられたものに匹敵する仕事を一度でもよいから
やってみろ」と言いたい。
私はこれを人類の大きな損失だと思っています。
人類が誇るべき宝が個人の「虚栄の道具」という名の消費財になり下げられてしまう。
大げさに聞こえるかもしれませんが、これは人類の終末を示唆している事実にしか
私には聞こえません。
  • concorde
  • 2015.07.17 Friday 13:38
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
Selected Entries
Categories
Archives
Recent Comment
Recent Trackback
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM