2011.07.31 Sunday

野口祐子 From Italy―“Made in Dagenham”

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記




久々にイタリア在住のジャーナリスト、野口祐子さんからメールが届きました。
今回のネタは映画の話。なんでも日本では公開されていないみたいなのですが、
ちょっとコレ面白そうですよ。


-----------------------------------------------------------

暑中お見舞い申し上げます。

先日、AZ(アリタリア)に乗って帰国しました。
いつものように機上で映画鑑賞。 
メンテナンスがいまいちのAZの機材、
が今回は映画を観ることが出来たので、まずまずの旅。

さて、今回の映画。
日本では上映されていないそうですが、
“WE WANT SEX”というタイトル。なんだ、これ……?

英語の本当の(?)のタイトルは
“Made in Dagenham”。
ナイジェル・コール監督
サリー・ホーキンス主演(2009年ゴールデングローブ賞受賞)
2010年 イギリス制作



さて、内容は……というと。
1960年代後半のイギリスにあるフォードのダグナム工場で働く
187人の女性の男女平等を求めたストライキ物語。
勿論、当時の資料、インタビューから作り上げられた内容、
風景描写なのですが、これがよく描かれていた。
女性労働者ということで、彼女たちの勤務場所は車の内装の部門。
沢山のミシンが置かれ、シートの生地の縫製をしていくというシチュエーション。
ちょうど初代フォード・エスコートの時代で、当時の写真や映像が
チョコっとドキュメント風に出て来るのが興味をそそる。


工場まで自転車で通う女性労働者達。不衛生な工場内で、下着姿になって働く女性達。
紙面上だけで当時の様子を垣間見るのと、こうやって映像で見るのとでは印象が違い、
雰囲気がよく伝わって来る。

いつも語っていることですが、戦後、自動車は庶民の生活の一部。
自動車産業が経済を牛耳ることになり、工場が各地に作られる。
と、同時にその工場の周りにはそれに関わる人達が住みつく。
その町の殆どの人が、企業が車産業で支えられている形になる。
イタリアで言えば、FIATがあるトリノ、アルファがある(あったと言った方が良いかも)
アレーゼ。これらは完全に車産業に支えられている(いた)。
なので、その工場で働く人のストライキとなると、
国の経済問題にも発展して行く。
ダゲナムの工場の女性ストライキを起点とし、
男女平等運動がイギリス全土に広がって行ったという。
そして女性は勝ち取った。

勿論、その頃、アメリカでも同じ波が起こった。
‘70年に入ると、ウーマンリブ運動、連ピ、などの波が押し寄せる。
日本でも‘70年代は女性達のデモ運動が盛んになった。(はっきりと覚えていませんが……)そして、それなりの勝利を得た。

そんな時代の庶民の物語をナイジェル・コール監督は笑い、涙、愛情、
といろいろな感情をテンポよく織り込んで、あの時代の物語を作りあげた。

日本では正に昭和の時代。’60年代は、庶民はこぞってTV,冷蔵庫、洗濯機を買った。
そして車を買うことは庶民の夢であった。”ALWAYS 3丁目の夕日”も、
確か車の修理工場が時代背景として使われていた。

昔のことばかりを振り返るのはよくないが、夢、希望があった時代に触れると
やっぱり自然と笑みが出てくる。

成田空港に着いて飛行機から降りると、AZの皆さんが笑顔で出迎えてくれた。
さて、空港の外の日本には笑顔があるか!

というわけで予告編をどうぞ。



では!





2011.07.30 Saturday

SOLITUDE REVIVAL 2011 Part5

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



まだまだ時差ボケモードのモータープレスですが
しつこく、しつこくソリチュード・リバイバルの模様をアップいたします。

ドイツという場所は、もともとアバルト濃度の濃い土地柄ではありますが
このイベントでも、アバルト祭り! と呼ぶに相応しい、様々なレア・アバルトたちが
集結しておりました。そんな中から気になった数台をピックアップ。
(そういえば、ハンス・ヘルマンは一時期アバルトの
 ワークス・ドライバーでもありました)


まずはこれ。アバルト1300LHクーペ “ルフトハンザ”。
1964年に製作されたこのミドシップクーペは、翌年のプロトタイプ選手権に
ルフトハンザのスポンサーを受け、参戦するためにたった1台だけ製作されたもの。
製作したのは、マリオ・コルッチ技師。


ミドに搭載したエンジンは、アバルト・シムカ用の1.3リッターDOHC。
しかし、エンジンはリアアクスル後方に搭載という持論をもつ
カルロ・アバルトとコルッチとの間で意見が対立し、完全に完成しないまま
オーナー兼ドライバーのハンス・ディーター・デシャントに
引き渡されたという経緯をもつ1台。レース出走歴も少ない幻のアバルト。
でも、カッコイイっすね、これ。


続いてはまたもレアもの。
お土産テントの並ぶ一角にちょこんと置かれていたので、
あまり注目を浴びていませんでしたが、これは1974年に製作した
2シータープロト、アバルトSE027。

晩年のカルロとコルッチが共同で開発したプロジェクトで
1974年のジュネーブ・ショーのピニンファリーナ・ブースでお披露目された
SE027のボディは、当時完成したばかりのピニンファリーナの風洞設備を
駆使してデザインされたもの。


当初は2リッターの4気筒DOHCが搭載されたものの、のちに
ステファノ・ヤコボーニ設計の直6DOHCユニットに変更。
実戦投入に向けテストがくり返されたものの、オイルショックなどの外的要因もあり
プロジェクトはキャンセル。結局一度もレースに出ることはありませんでした。
そしてこれが、実質的にカルロ・アバルトが手がけた
最後のレーシングカーとなったのです。


ついついシャシープレートを収めるのは悲しい性。
ちなみにこれはSE027の1号車で、エンジンは4気筒の方でございました。

うぉぉぉーSE027だぁぁぁぁ! と興奮して騒いでいたのは僕だけでしたが……。


さらにこんなクルマも。1963年にフィアット2300Sクーペをベースに製作された
フィアット・アバルト2300S。1963年4月には同型車がモンザで
スピードトライアルにも挑戦していくつかの世界記録を樹立しています。

また当時のツーリングカーレースにも出場、ニュルブルクリンク12時間では
クラス優勝/総合2位という成績も残しています。


そしてこれも大物。1971年式のアバルト3000スポルト・プロトティーポ(SP)。
SE020というコードネームをもつこのマシーンに搭載されたのは
365HPを発揮する3リッターV8 DOHCユニット。

この3000SPはサーキットイベントよりも
主にヨーロッパ・ヒルクライム選手権で活躍。
908/3に似たスタイリングから”レッド・ポルシェ”と呼ばれた3000SP、
どうも調子がイマイチだったのか、この週末はあまり走らずに終わってしまいました。
残念。


これだけスゴいアバルトを見ると、OT1300(すっごく奇麗だった!)を
見たくらいじゃ、あんまり驚かなくなります。慣れって怖いですね。はい。


でもこの1000TCRは良かったなぁ。コンディションはもちろん、
オリジナリティも高そうな個体でありました。本物? って聞いたら(←失礼な!)
ダァーって言ってたから本物だと思いますが(笑)。

というわけで、ソリチュード・リバイバルの模様は
まだまだしつこく(ホントにスゴいのいっぱいあったんだって!)続きます。

ではでは。






2011.07.29 Friday

SOLITUDE REVIVAL 2011 Part4

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



蒸しますねぇ。
ホント、ジーっとしているだけでジワーっと汗がしみ出すこの感覚、
懐かしいっす。でもちょっと堪えます。

さて、今日のモータープレスはちょっと個人的な趣味(←それはいつものこと)で。
以前、パドックで偶然出くわしたルイジ・タベリ&ホンダRC163レプリカの
姿をお届けしましたが、今日はもうひとりの大物を。


はい。ジム・レッドマン御大とRC163レプリカであります。
なんてったってジム・レッドマンは1962年シーズンにこのRC163で6勝、2位3回という
圧倒的な好成績を挙げ、この年のチャンピオンを獲得した張本人。

この年のソリチュード(ソリチュードが西ドイツGP、ザクセンリンクが東ドイツGP)
でもレッドマンはティームメイトだったボブ・マッキンタイヤを僅差で下して優勝!
ホンダは250ccクラス1-2-3-4フィニッシュを果たしたのでした。

今回は2輪方面の取材をする余裕がなかったので残念でしたが
レッドマンやタベリにはインタビューしたかったなぁ。



なーんて言っておきながら、実はバイクに関しては僕はヤマハ党。
フィル・リードやヤーノ・サーリネンって言われたほうがゾクゾクしたりします(笑)。
そんな中で見つけたのが、1973年式ヤマハTZ250。

個人的にこのヤマハカラー好きだなー。うん。
いつか不動でもいいから、TZをサルベージして我が家のリビングに飾りたい
(乗らないんかいっ!)と夢想する今日この頃。


そして地元シュトゥットガルト近郊コルンヴェストハイムのオートバイメーカー、
クライドラーが見れたのも収穫(ロード版もいっぱいいました!)。
ここに写っているのは1977年式の50ccレーサー。
余分な贅肉を徹底的に削ぎ落とした華奢なトラスフレームのマシーンが
無性にカッコイイ! ちなみに前を走るのは、ルイジ・タベリ御大です。

というわけで、超狭いソリチュード・リンクを走るレーサーたちの動画をどうぞ!




これ、サーキットというよりただの山道でしょ?
エスケープゾーンも全くないし、飛び出したら立木に激突。
しかも12kmにわたって、ストレートの多い結構なハイスピードコースなんですよ。

ではまた。






2011.07.28 Thursday

March 2-4-0 Project

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



こんばんは!
やっとドイツ1週間クルマ尽くしの旅から帰って参りました。
いやぁ、当分海外はないだろうと、油断していた事もあって
久々の渡航は疲れました。はい。

しかーーーーしっ!
そんな疲れを吹っ飛ばす、衝撃画像が英国特派員の
コウゾウ藤原さんからもたらされました。
それがコレ!


な、なんと、ソリチュード・リバイバルの裏(あっちが表?)で
開催されていたシルバーストーン・クラシックでのHFOに幻の6ホイーラー
マーチ 2-4-0が現れたというのです!

あのティレルP34ショックを受け、各コンストラクターが一斉に作り出した
6輪実験車のうちのひとつで、1976年のオフシーズンから1977年シーズンに向け
テストが行われたものの、結局モノにはならなかったお蔵入りカルトF1のひとつ。


当時は確か真っ白一色だったはずで、このBetaカラーはフィクションかと思うのですが
まさかこんなクルマまでヒストリックF1で走る時代になろうとは!
(ただし、これがオリジナルか、リクリエーションかは不明)

うーん、ソリチュードでも感じましたが
ヨーロッパのヒストリックカーシーンは相変わらず熱いぜ!
また明日!!


2011.07.27 Wednesday

Porsche Panamera Turbo S & Diesel

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


今日(こっちは火曜です)は
パナメーラ一族の頂点に位置するパナメーラ・ターボSと
こちらでこの夏に発売されるディーゼルに乗って参りました。

ここんとこ、毎日どっかでにわか雨が降ったりしていたのですが
今日は快晴、ピーカン! きっと日頃行いがいい人たちが揃っているのだな。


てなわけで、午前中はまずターボSから試乗。
あの、たたでさえ速かったターボをリファインして、
さらに50psを上乗せして550psとなったターボS。
そりゃあ速いのなんのって(当たり前か)。
こういう試乗会の現場から離れて1年以上たった
僕なんかには、宇宙の乗り物のような異次元感覚。もう無敵。


そして午後はディーゼルの試乗。
さっきのターボSとは違い、2WD(FR)とトルコン8段オートマの組み合わせなんだけれど
これはこれで、超目からウロコな出来映え。

あー良かったなー。
そんな2台の詳しいインプレは、来月のカー・マガジンなどで(笑)。

でも、今回久々にパナメーラに乗って思ったのは
デビュー直後にドイツ・エルマウで乗ったときと比べて
内外細か〜いところが、実に真面目にコツコツとリファイン
されているんだって、気づいたこと。


思い起こしてみれば、ミュージアムで見た911プロトであるタイプ754といい、


このタイプ915といい、速くて快適な4シーター・グランツーリズモの具現化は
ポルシェにとって長年の”夢”のひとつだったんですもんね。

そういう意味で、ポルシェはこのパナメーラを大事にしているんだなぁと
改めて感じた次第。いやぁ良い勉強になりました。
日本に帰ったら、まだ乗った事のないV6のパナメーラにも乗ってみたいなぁ。

ではでは!


2011.07.26 Tuesday

SOLITUDE REVIVAL 2011 Part3

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんばんは。
あの清水和夫さんのブログにもリンクを貼っていただいた
モータープレスでございます。皆さんお元気でしょうか?

さて、まずは昨日の答え合わせです。


ソリチュード・リバイバルのパドックの片隅に置かれていたこの500。
果たしてその正体は……?


オーストリアの自動車/軍需メーカーで、4WDシステムの開発などでも
定評のあるシュタイア-プフ(当時はプフ社)が、
1957年からフィアット500をベースに製造した
シュタイア-プフ500(当初はプフ500)というモデルなのでした。
(elan+2さん正解ですっ!)

とはいえこの500、ただのバッヂ違いじゃないんです。
なんとリアに積まれるエンジンはフィアット製の空冷直列ツインではなく
プフ独自開発の空冷フラットツイン(エンジンルーム見たかった!)。

しかもリアサスペンションには自社開発のスウィングアクスルを装備。
さらに1961年には643ccの700シリーズ、64年からは660ccの650シリーズを
リリースするなど、独自の発展を遂げ1973年まで6万台あまりが生産されました。


特徴的なのが、このグリル。
ちなみに写真の個体は、1967年から73年まで生産された
最終ベーシック版の500Sというモデル。

当時、本家に勝る高性能を見せ1000cc以下のクラスを席巻する速さを見せるも
やっかみを受けてレースの現場から追い出されたなんてエピソードを
我らがイタリアの友、エルヴィオ・デガネッロ御大の原稿で読んだ記憶があります。

いずれにしろ、現存は非常に少ない(と思われる)カルトカー。
しかもこんなオリジナリティの高いクルマに出会えるとは思いませんでした。

というわけで今日から不定期に、ソリチュードで見かけた
たぶん絶対各誌誌面ではお目にかかれない(と思われる)
カルトカーたちを紹介していきましょう。

では、その第一弾。
今回のソリチュード・リバイバルで、僕の度肝を抜いた光景
(マジで涙出た)は、このシーンでございました。


わかりますか?
コース脇のパドック(左側がポルシェ・クラシックのテントです)に向かった僕は
その景色に思わず、足がすくみました。ほら、写真の右側ですよ、ミ・ギ・ガ・ワッ!


な、なんと1967年シーズン途中からティーム・ロータスの旗艦として働いた
トランスポーター、HMS HETHEL(HMSヘセル)の実車が鎮座していたのでありますっ!!

うおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーーーーーーー!


確か数年前にボロボロの状態からレストアされたのは知っていましたが、
こうしてイベントに自走で参加するとは(しかも今回は49と72を載せてきたらしい!)。

レストアが終わった話を聞きつけ、当時のカー・マガジン誌
(344号くらいだったかなぁ?)で、Coterie Press社主であり、
THE LOTUS BOOKの著者であり、世界的ロータス研究家
としても有名なウィリアム・テイラーに原稿を書いてもらったものでした。

なんかヨーロッパに来る度に、僕の中で欠けていたロータスのピースが
ひとつずつ埋まっていくようで感無量です。

ということで、宿に戻って写真を整理していたら
こんなカットばかり出てきました。我ながらバカ満開。狂い咲きです。
(クリックするとポップアップしちゃう!)


車内の様子を隙をうかがって撮ってみたり、ドアハンドルを執拗に撮ってみたり。


テールランプとか、前後のタイヤ&ホイールとか……。


一番感動したのは、センターのハッチが開いて、中をちょろっと見せてもらえた事かな?
扉が木製なのは知ってましたが、中にも木製のロッカーが備わっていたのですね。
おおー。いやぁ、これがインプレできるなら大型免許取りに教習所行ってもいいや!


だって、HMSへセルの前に、49Cと72Cの2台が並んでるんですぜ!
ここは1970年のハラマか、モナコか! って光景ですよっ!!

ちなみにこの後、ENGINEの村上さんに
「今回のイベントで”これは!”ってクルマなんだった?」
と聞かれた時に、いやーやっぱHMSヘセルですよーーーー!
と興奮気味に話したら、引かれてしまいましたが……。


そんな楽しかったシュトゥットガルトを後にして
今はWald & Schlosshotel Friedrichsruhe(なんて読むかなんて聞かない事!)
というリゾートホテルに来ております。

明日はいよいよこの旅の本題、
ポルシェ・パナメーラ・ターボSと、パナメーラ・ディーゼルの試乗です。
その話題はまた後ほど。

ではでは。







2011.07.25 Monday

SOLITUDE REVIVAL 2011 Part2

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


さて、日曜もSOLITUDE REVIVALに行って参りました。
昨日お届けした速報では興奮のあまり、ポルシェジャパン様に
連れてきていただいたにも関わらず、ポルシェネタが少なかったのに
今気づきました(すんません)。
ということで、このイベントのハイライト!


それは、なんと言ってもハンス・ヘルマン&ヘルベルト・リンゲの
元ポルシェ・ワークス・コンビが550スパイダー
(事前情報ではリンゲはカレラ・アバルトの予定だったのに!)
をドライブしたことでしょう。
しかもヘルマンさんのドライブする550は1954年のカレラ・パナメリカーナで
総合3位、クラス優勝を果たした個体そのもの!
もちろん、ポルシェ・ミュージアムからの出走です。


1970年917K-023でポルシェに初めてのル・マン総合優勝をもたらした
英雄ヘルマンさんは、実は地元シュトゥットガルト出身。
偉大なるレジェンドにも関わらず、気さくな人柄でギャラリーからも大人気。
インタビューで伺った話は、非常に興味深いものでした。
この模様は、次号のカー・マガジン誌やレンシュポルト誌などにて。


一方こちらはヘルベルト・リンゲさん。
1950年代から60年代中盤までポルシェ・ワークスの一員として活躍した
人物で、356、550、カレラ・アバルト、904などでの活躍が有名。
個人的にはスティーブ・マックイーンの映画「栄光のル・マン」の撮影のために
1970年のル・マンに実際にエントリーしたカメラカー、908-022のドライバーだった
リンゲさんに興味津々。もちろん、いろいろ聞いてきましたよ!


そんな二人に揃って会える機会なんて、そうはない。
なにか記念になる事ができないか? と無い頭をひねって絞り出した結果がこれ。
エブロ製1/43 ポルシェ906/6LH 1966年ル・マン出場車を持参して
お二人にサインをもらったのでした。
たぶん、僕が調べた範囲でこの二人がコンビを組んでビッグレースに
出場したのは、これが最初で最後(のハズ)。
これはエロワラ・コレクション殿堂入りだな。


このほかに、ポルシェ・ミュージアムから1961年式718 F2が出場したのもトピック。
しかも日曜にこの718をドライブしたのは……。


な、なんとポルシェAGのマティアス・ミューラー社長。
練習なしのぶっつけ本番とのことでしたが、実にスムーズな走りっぷり。
なんでも子供の頃、父親に連れられてこのソリチュード・リンクに
レースを見に来た記憶が強く残っているのだとか。
ちなみに当時のヒーローは、MZやスズキで活躍した伝説のライダー
エルンスト・デグナーだったとか。エンスー!


また、F1史上唯一優勝を記録した空冷F1、804も出場。
1962年にダン・ガーニーが、ノンチャンピオンシップだったソリチュードGPで
優勝したクルマでもあります。ドライブしたのは、ワークスドライバーとして
ル・マンなどにも出場中のマルク・リーブ。


さてさて、元々2輪のレースからスタートしたというソリチュード・リンクだけあって
イベント中には2輪の走行枠も用意されています。
だから、こんな光景も見れちゃう! 
前を走るのは1967年式のBusch BMW RS500、
後ろを走るのは1968年式のBMW 500 Kneeler。
いやぁ、生まれて初めてクラシック・サイドカー・レーサーの走りを見ました。
チビりそうです。


チビりそうといえばパドックからの帰り道、目の前にいきなり
ルイジ・タベリ御大が現れたのにはビビりました。
タベリ御大は、1962年に125cc(ホンダ)でこのソリチュードGPを制しています。
2005年のグッドウッド以来の再会でありましたが、お元気そうでした。
でも、せっかくの御大が乗ったバイクが、RC163レプリカというのは無念!
ホンダさん、ぜひ次回のソリチュードには本物持ってきていただきたい。
ジム・レッドマンもレプリカRC163で走ってたのは、ちょっと悲しかった。
(相当本物っぽかったですが……)


ちなみにこのコース、約12kmがまるっとそのまま公道なのでありますが
今でも当時のコントロールタワー(中は記念館みたいになってるようす)が
そのまま残されています(この辺り、ヨーロッパは見識が高い!)。
かつて、欧州自動車旅行をホンダS600で敢行した小林彰太郎さんが
立ち寄った時の写真がある! と、同行している吉田匠さんに教えてもらいました。


……と、まだまだネタは尽きる気配もないので、今後もネチネチダラダラ
お届けする予定ですが、ここで突然問題です。

パドック隅に何気なく停められていたこのクルマ。
一見、キレイなフィアット500に見えるかもしれませんが、これが超レア車。
個人的に本物は初めてみました。もうチョー感激、ヒデキ感激であります。

このモータープレスをご覧頂いてる皆さんは、ヘン○イばかりだから
分かっちゃうかなー? もちろん、ヘ○タイじゃない皆さんからの
コメントもお待ちしてます。当たっても特典はなにもないけど(笑)。

ではでは。






2011.07.24 Sunday

SOLITUDE REVIVAL 2011 Part1

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



おはようございます。
ただいま、ドイツは夜10時30分。
噂の? ソリチュード・リバイバルより帰って参りました。

まず、その前に。
今日は朝から、ソリチュードにはいきなり向かわず、
なんと聖地ポルシェ・ミュージアムへ。


かつてレンシュポルト誌で小川カメラマンの写真をふんだんに使って特集を
組んだ事もあるだけに、スゴいというのは想像できましたが……。

スゴすぎ。

もう鼻血モノ。あっという間にデジカメのメモリが
いっぱいになるほど写真を撮りました。ハイ。
よって、ここでの出来事はこれから暫くネチネチと紹介するつもりです。

続いてお昼から、シュトゥットガルト郊外のソリチュード・リンクへ。


見てください。公道サーキットというより、ヒルクライム会場といった言葉が相応しい
タイトで高低差の大きいコースなんです。こりゃ1960年代でビッグレースが中止に
追い込まれるわけだわ。よって、このイベントは非レースイベント。
参加車が、1台ずつ走っていくだけ。

でも、それで見くびっちゃいけない。


あーーーーーー!
ロニーの忘れ形見、マーチ711だぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!
と、興奮したかと思えば……。


興奮冷めやらぬうちに、exヨッヘン・リントのロータス72Cが
DFVサウンドを残して走り去っていく。


さらにさらに917Kまで。
でも、これはほんの序の口。ただのローカルイベントだと思っていましたが
実はここには、色んなお宝ネタが落ちておりました。ウシシ。

だって、このグルーンの917をドライブしているのだって
あの○○○○なんですよ!

というわけで、もったいぶりながら
また明日2日目に行って参ります。
ではでは!





2011.07.23 Saturday

ドイツなう!

 



Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



約11時間ほどルフトハンザにゆられて
昨晩ドイツに到着しました(拍手!)。
付いたらオスロでテロがあったりしてビックリ。
こっちはずっとそのニュースばかりであります。

さて、今は朝の7時。こちらの最高気温は17℃。
ちょっと涼しいですね。まぁ日本の灼熱ぶりに比べるといい感じ♪


こちらはホテル傍のシュトゥットガルト駅。
よーく見ると、駅舎の上にスリーポインテッドスターがクルクル回ってる。さすが地元。

というわけで、いきなり携帯の充電器忘れたりしてピンチだったりしますが
これからソリチュード・リバイバルに行ってきます。
ではでは!

2011.07.22 Friday

突然ですが、1週間ほどドイツへ行ってきます!

 
Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



突然ですが、本日から1週間ほど訪独して参ります。
ポルシェジャパンさんの粋な計らいで、パナメーラ・ターボSの試乗会とともに
悲願のポルシェ・ミュージアムの見学(やった!)、
さらにこの週末シュトゥットガルト近郊で開催されるヒストリックカー・イベント
SOLITUDE REVIVALも取材して参ります(やったーーーーー!)。

このイベントは、戦前から戦後にかけてWGPやF1が行われた事でも
知られているソリチュード宮殿下に広がる幻の公道サーキット、
ソリチュード・リンクを舞台に毎年(注:毎年じゃないみたい)行われているもの。

日本では、あまり馴染みのないサーキットですが
かつては2輪のワークス・ホンダ・ティームも数々の勝利を残した場所。
1960年の250ccクラスでは田中健二郎選手も3位に入ってます。

これは1963年のGTレースのスタート。ゼッケン21のアバルトはハンス・ヘルマン
SOLITUDE REVIVAL HPより)

1964年のF1(ノンチャンピオンシップ)のスタート。
SOLITUDE REVIVAL HPより)

F1は1964年まで主にノンチャンピオンシップが行われ、この64年のレースでは
ジム・クラークのロータス33が優勝しています。
あと、62年にはダン・ガーニーが空冷F1ポルシェ804で優勝していたりします。

いずれにしろ、ほとんど日本のメディアでも取り上げられることのない
イベント(&サーキット)ですので、これは非常に楽しみ。

現地から速報をアップできたら、またご報告します。
ではでは〜!





Calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< July 2011 >>
Selected Entries
Categories
Archives
Recent Comment
Recent Trackback
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM