2012.10.30 Tuesday

Ian Walker Racing The Man and His Cars

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


今朝のこと。
遥か昔に注文したっきり、ずっと忘れていた本がやっと届きました。

Ian Walker Racing The Man and His Cars  (Julian Balme)

ロータス・フリークの聖書、『THE LOTUS BOOK』の著者、
ウィリアム・テイラー率いるCoterie Press の新刊
1960年代に活躍したイギリスのプライベーター&セミワークス、
イアン・ウォーカー・レーシングにスポットを当てた1冊であります。

2年くらい前にウィリアムから
「いまイアン・ウォーカーの本を作ってて忙しいんだ!」って
メールをもらった気がするのだけれど、海の向こうは出版のペースも余裕があるのかなぁ?

なにはともあれ、写真点数も多くなかなかの良書でございます。


26Rの生みの親、グラハム・ワーナーの序文から始まるこの本には
イアン・ウォーカーのレーシングキャリアの黎明期を彩った、
オースティン・ヒーリー100/4、フォード・プリフェクトなどでのラリー参戦の模様も充実。
そのリザルトも1954年からちゃんと掲載されているんですよ。


もちろんロータスのセミワークスとして活躍した黄金期には
十分なページと写真が割かれています。
個人的には、この頃の黄色+子持ちグリーンライン(さらに黒いゼッケンサークル)の
カラーリングが好きなのです。51を買ったらこの色に塗り替えたいと思うほど。

さらに当時のトランポの写真はもちろん、スポンサー用のドキュメントや
サインボードなどの写真も掲載されていたりして
当時の英国の進んだレースシーンを垣間みれる資料としての価値も高いです。


特に感動したのは、イアン・ウォーカーの代名詞ともいえる
ゴールド・バグ “ル・マン・クーペ”(IWRGT1) の製作風景が収録されていたこと。
うーんこれだけでも買う価値あったな。


ほかにも、1965年にアルファ・ロメオTZ1を擁して活動していたときの様子や
ディーラーの模様、航空事業への参入などなど、
初めて知る彼らの歴史もしっかり収録されています。買いです。

photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

そういえば、今年のグッドウッド・リバイバルは
ロータス・エラン生誕50周年ということもあって、60年代のスポーツカーを
対象としたフォード・ウォーター・トロフィーに
3台のゴールド・バグが出場したことも話題になりましたね。
(くぅ〜やっぱ行けば良かった)

photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

こちらは、このフォード・ウォーターで優勝請負人マーティン・ストレットンが
ドライブして優勝した ル・マン・クーペ(IWRGT1) 。
現役当時はジャッキー・スチュアートが64年のモンレリーで
総合4位入賞。その後ニュル1000kmのプラクティスで
マイク・スペンスが大クラッシュして全損(その後リペア)させてます。

そういえばこのクルマ、長らくグリーン&イエローに塗られて
ポール・マティが所有していましたね。
10年ほど前にポール邸を訪問したときに見せてもらったのですが
なんか完全に舞い上がっていた僕はあまり記憶がありません(涙)。

photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

こちらはイアン・ウォーカーの息子、シーン・ウォーカーが近年作り上げた
リクリエーションカー、“ゴールド・バグ3”。
彼の地のヒストリックカーレースで活躍しているこの個体、
今回もシーンのドライブで出場して4位。

photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

これは3台目のゴールド・バグ。
かつてジョン・ウィットモアらがドライブした26R33です。
現在のオーナーは、日本通でもあるニック・フェネル。
いまいち調子に乗れなかったのか? 結果は16位でした。

これで日本に生息するもう1台のゴールド・バグが勢揃いしたら
壮観な画だったろうなぁ……。

photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

あ、そうそう。このゴールド・バグ26R33のオーナーであり
今年のグローヴァー・トロフィーでは愛車ロータス25R5で2位入賞を果たした
ニック・フェネルも、11月3日のJAPAN LOTUS DAY 2012のために来日。

午後のスペシャルランで88Bをドライブする予定のほか
CTL MEETING IN FUJI 2012のトークショーにも出演予定。
いまの英国ヒストリックレース・シーンの現状を聞いてみたい人は是非!

ではでは。


2012.10.29 Monday

Welcome back Tetsu!

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


今日は昨日の荒天がまるでウソのような秋晴れに恵まれました。
かなり恨めしいですが、昨日のJCCA 筑波エンデュランス・ミーティングの
レポートをお届けしましょう。


前日から筑波入りして準備を整えていたTeam Ikuzawaの面々。
宮坂宏エンジニアにより数々のセッティング変更を行いながらも
先日のLSCR走行会でテスト出来なかったのが不安材料ではあるものの
無事に車検もクリアして、パドックのポールポジション(笑)をゲット。
ゼッケンは生沢徹のパーソナルナンバーというべき37番。
サイドにモービルペガサスが付くだけの至ってシンプルなマーキング。
そういえば、トレードマークの丹頂鶴が付いていませんでした。今度聞いてみます。


あ、そうそう。他にこんなマーキングが(笑)。
まぁ“70歳以上の運転者が運転する普通自動車に表示” するマークですからね。


さて。そんな筑波に現れたビッグゲスト!
生沢さんが復帰するなら是非応援に! と遠路遥々駆けつけてくれた桑島正美さん。
往年のファンにはお宝級のツーショットですね。

ちなみに桑島さんは、来月18日(サイドウェイ・トロフィーとモロ被り!)に
富士スピードウェイで行われるレジェンドカップで復帰予定!
そちらも非常に楽しみです。
日本のレース界、自動車界も、欧米のように
このようなレジェンドの皆さんにもっともっとスポットを当てるべきだと思います!


そして朝8時にいよいよ予選開始。
なんとこの日のP68/P75クラスのエントリーは18台!
加藤メカ、金澤メカの尽力で先頭を確保したゼッケン37番からコースインしていきます。


僅か10分間の予選ということもあって、クリアラップを狙いながら
アタックを繰り返す生沢911。
今回のタイヤはダンロップDIREZZA ZII。併せてサスペンションセッティングも
大幅に見直しての走行となったのですが、ダンロップブリッジ下や最終コーナーなど
高速コーナーでの挙動がいまいち不安定となり苦戦。
結局1分12秒089というタイムで総合6位、クラス5位となりました。


早速宮坂エンジニアと加藤チーフメカの間で対策会議が行われ
車輛保管解除とともにガレージに運ばれた911は、
出来る限りのセッティング変更を実施して本番に備えます。
その作業が続く中、宮坂さんは黙々とタイヤにこびりついていた
タイヤカスを丁寧にこそぎ落としていました。
まさにプロの仕事。その徹底ぶり、勉強になります。


……がしかし。準備も整い決勝のコースインまであと20分という辺りで、
天気予報に反しポツポツと雨が……。
それはやがて本降りになり、あっという間にウエットコンディションに。
当初は、集まっていただいたファンの皆さんのためにも、
フォーメーションラップだけでも走ろう、と生沢さんも言っていたのですが
刻々と悪化するコンディションを前に出走を断念。記録上は0周リタイアとなりました。

雨の船橋の再現! を期待したファンの皆さんにとっては残念かと思いますが、
「この世界、ケガと弁当は自分持ち」と生沢さんが仰るように
クルマから、ティーム運営から、エントリーフィーから、何から何まで
他のエントラントの皆さん同様、全て生沢さんの自分持ちで
“ホビー”として行われている以上、不安のあるコンディションを前に
撤退を決断するというのは、御年70歳の現役最年長(?)
レーサーとして、正統な判断だと思います。

そこで思い出したのは、数年前にお話させていただいた時に
生沢さんから聞いた意外な言葉でした。

「他人から意気地なしと言われようが、なんと言われようが
 自分が危ないと感じたら、オレはどんな状況でも誰よりも最初にアクセルを緩めた。
 だから、こうして今でもオレは生きているんだよ」

プロのレーシングドライバーでありながら、こういう発言を堂々とするというのは
とてもスゴいことだな、と驚いたのを覚えています。

そういう意味でも、60年代からコースやレースの安全性に対し
積極的に発言し、JRDA(日本レーシングドライバー協会)
の会長も務めた生沢さんの故事を知るファンの皆さんにしてみれば
これもまた“生沢流”のスタイルとしてご理解いただけるんではないか? と思うのですが。

ということで、御年70歳のレーシングドライバーの挑戦は、次なる舞台
11月18日のサイドウェイトロフィーまでお預けとなりました。


とにかく、昨日も会場には多くの“生沢ファン”の皆さんにお越しいただきました。
本当にありがとうございます。コレに懲りず? 次回もまた応援お願いします!


結局P68/75レースは、生沢号を含む3台の出走取り消しがあったものの
11時20分すぎにスタート(荒れた予選や、天候の影響で予定より遅れました)。
フェアレディの前、ポツンと空いた6番グリッドが寂しいですねぇ。


レースは、生沢さんの911仲間である、"ミスター・ポルシェ"平林裕昭さんの911Sが
ポールポジションから見事なスタートをみせホールショット!
以後も他を寄せ付けない横綱相撲を展開し、ファステストラップをも記録する
パーフェクトゲームで優勝を果たしました。

ちなみにこの平林911は生沢号と同じP75-2クラスの車輛。
平林号の予選タイムは1分9秒404(!)、決勝ベストラップは
ウエットながら1分18秒935(!!)というとんでもないタイム! すごい!!


その一方、不安定なコンディションにも関わらず、Pクラスは
非常にジェントルなレースが各所で展開されておりました。
おそらく、次回のJCCA参戦は来年の筑波ラウンドになるかと思いますが
その時は是非ドライになって欲しい! と心から祈る次第です。

ではでは。


2012.10.27 Saturday

栄光のゼッケン37復活!

 

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こんばんは。
さきほど、無事にゼッケン37のポルシェ911Tが筑波に到着しました。
なんでも明日決勝が行われる午前中まではお天気がもつとか、もたないとか。


明日はこの他にローラT70 MkIII、アルピーヌA210/M63、A210/M65、
ポルシェ904、906、マクランサなどなどが出場するHISTORIC GPも予定されていたり
なかなか見応え十分なハズ。

ではまた明日。もしかしたらフェイスブックで速報アップするかもです。

2012.10.26 Friday

10月28日 筑波サーキットでTeam Ikuzawa ついに復活!

 

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イベントの秋!

なんか今自分が何の仕事をしているのか分からなくなるほど
いろんなことが目白押しですが、この週末10月28日は
なにはなくとも、JCCA筑波エンデュランスミーティングに限ります!


なんてったって、ヒストリックカーレースに舞台を代えて復帰を果たす
Team Ikuzawa の初戦ですからね。
先日のLSCR走行会で最終テストが出来なかったのが心残りですが
ティームオーナー兼エースドライバーの生沢さんは気合い十分。

ちなみに出場するP75レースは、予選スタートが朝8時(!!)
決勝スタートが朝10時50分(!!)という超早起きスケジュール。
(ということは相当早くにサーキット入りしないとね)
日頃の不摂生、不規則な生活習慣が試される1戦です。


もちろんチーフエンジニアの宮坂宏さんも気合い十分。
問題はお天気だけです。
気象庁の皆さん、なんとか28日は筑波周辺だけピーカンにしてください(笑)。

ということで、この週末は僕もTeam Ikuzawa の一員として
筑波サーキットにお邪魔します。
皆さん現地でお会いしましょう!

ではでは。





2012.10.25 Thursday

JAPAN LOTUS DAYで9台のF1が走る!

 

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イベントの秋!
いよいよこの週末は、JCCA筑波エンデュランスミーティングですが
その前に、11月3日に富士スピードウェイで開催される
JAPAN LOTUS DAY 2012 が、どんどんエライことになってきました。

なんといっても今回の目玉は、日本に生息するヒストリック・ロータスF1を
集めたスペシャルラン!
当初は10台集合、うち8台が走行とのことでしたが……。

●1985 LOTUS 97T(97T/1)吉田広樹

なんと、展示予定だった1985年型ロータス97T/1の走行が決定しました。
現在、97Tで走行可能状態にあるのは、本国CTLとCTL Japanの所有する2台のみ。
ルノーEF15 V6ターボの走行シーンを見られるのはホントに貴重です。
これだけでも来る価値アリ!

●1981 LOTUS 88B(88B/2)クライブ・チャップマン/ニック・フェネル
©TSUKUBAのりもの共和国2012

今回走行は、8:35〜8:45のウォームアップランと
13:40~14:00のF1スペシャルランの2回なのですが、
午前のウォームアップでは、ツインシャシーの88Bにクライブ・チャップマン自ら
乗り込んでドライブします(なんでもヘセルで秘密特訓しているとの噂もあり)。

●1977 LOTUS 78(78/4)ダン・コリンズ
©TSUKUBAのりもの共和国2012

いまから35年前、1977年のF1日本GPで、故グンナー・ニルソンが駆った
77/4を今回ドライブするのは、CTL のパトロンのひとりであり
自ら、ロータス91や21でヒストリックF1に参戦しているファイター、ダン・コリンズ。
2011年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード最速男でもあります。

●1973 LOTUS 72E(72/6)久保田克昭
photo:Kozo Fujiwara(B-Rev)

そして今春のお台場MEGA WEBフェスタ以来、久々のお目見えとなる
exロニー・ピーターソンのロータス72EをドライブするのはCTL Japanの”Katsu ”久保田。
JPSカラーのロータス72が公の場で富士を走るのは、1974年のデモラン以来!

●1970 LOTUS 72C(72/3)福田美雄
©LOTUS 72 FORMULA ONE ICON (Coterie Press 刊)

しかも今回は、ロータス・エンスーとしても有名な福田さんの所有する
ゴールドリーフ・カラーのロータス72Cもそろい踏み。
72ファンにとっては、たまらない週末となること請け合い。
個人的にも超楽しみだったりします。

●1977 LOTUS 78(78/3)後藤将之

さらに78はもう1台参加! このシャシーナンバー3は77年から78年にかけて
マリオ・アンドレッティが5勝を挙げた個体。
ヒストリックF1などには使われず、長らくCTLで保管されてきた
世界で一番オリジナルな状態を保った78でもあります。

●1979 LOTUS 79B(79/5)山中徹治

な、なんとマルティニ・カラーの79Bも登場!
これはタイプ80の失敗を受け、79年シーズンに新造された
改良型のタイプ79B。マリオ・アンドレッティが南アとアメリカで4位に入った個体。

79が公の場を走るのは、2004年の50周年イベント以来。
79Bが公の場を走るのは本邦初!!

●1968 LOTUS 49(49/R4)展示のみ ※写真は今年のグッドウッドでのR2

個人的にとーーーっても興味があるのは
走行こそないものの、このロータス49が展示されること!
R4は1968年の南アでジム・クラークが生涯最後のF1優勝を飾ったメモリアルマシーン。

ZFギアボックス付きの初期型49をじっくり見られるチャンスです。
お見逃し無く。

●1989 LOTUS 101 (101/1)石田格・(101/2)笹本健次

また日本に現存する、2台のタイプ101もお目見え&走行。
これで91や100Tなんかも走ったら最高なのに……いやいや贅沢は言いますまい。

こうして10台のロータスF1が揃い、9台が走るなんてバブル期にもなかったこと。
日本の自動車史上(ちょっと大げさかな?)始まって以来の規模の
展示&デモランとなりました。こんな機会、もう二度とないかも??


さらにさらに、エラン・エンスーの間で話題の
エラン+2のプロトタイプ、METIRE II もお目見え決定。
是非、皆さんの目で幻のプロトの姿をご確認あれ!

photo:Kozo Fujiwara(B-Rev)

スペシャルトークショーの準備も佳境!
ジャーナリスト小倉茂徳さんのMCの元、
かつてのティーム・ロータスの秘話や、今のCTLの裏話? など
話題盛りだくさんでお届けする予定。

今回は、クライブ、クリス、ダン、久保田さん&コウゾウさんのほかに
今年のグッドウッド・リバイバルで愛機タイプ25を駆って2位入賞を果たした
ニック・フェネル(26Rゴールドバグのオーナーでもある)や
1978年のモナコからティーム・ロータスのメカニックとして活躍した
ケニー・シュマンスキーも登場。

果たしてこんな豪華メンバーで収集がつくのか? が大変不安でありますが(笑)
どうやら楽しいミーティングになりそうです。
ちなみに、このミーティングのために各々が秘蔵写真パネルを持参するとか。
ちょろっと見せてもらいましたが、これはこれで見物です!

ではでは。



2012.10.23 Tuesday

LANCIA LUNCH @OISO

 

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イベントの秋!
金曜のLa Festa Autunno 2012、土曜に袖ヶ浦で行われたMINI CONNECTIONにつづき
日曜は大磯ロングビーチ駐車場で行われたLANCIA CLUB JAPAN主催の
ランチア・ランチに行ってきました!


今回はランチア・クラブ・ジャパン20周年記念ということで
朝から会場はものすごい盛り上がり。
ずらーっとストラトスも並びます。

そんな記念大会に華を添えたのがこの方!


そう、ストラトスの神様! といっても過言ではないサンドロ・ムナーリ御大。
’72年のタルガ・フローリオ(フェラーリ312PB!)優勝、
’73年&'77年ジーロ・ディタリア優勝、'72年、'75年、'76年、'77年モンテ優勝などなど
その栄光の経歴を書き上げて行けばキリがありません。

まさにランチア、ストラトスとともにラリー界に足跡を残した偉大なるレジェンドです。


そして御年72歳のムナーリ(背筋もシャンとして年は感じさせません!)はデモランも披露。
こちらはイタリア国内選手権で活躍したというGr.4カー。


さらに、スペイン国内選手権で活躍したという、日本初お披露目の1台。
これもサラリとムナーリが乗りこなしてデモラン。
外から見ていてもクルマの挙動がスムーズなんですよね(写真も撮りやすいし)。流石。


最後にexシャルドネ・ティームのGr.4ストラトスをドライブ。
このクルマ、かつてじっくり取材させていただいたことのある想い出深い1台ですが
こうしてムナーリが駆る姿を見ると改めでジーンとします。

いやぁどれもオーナー冥利につきる瞬間ですねぇ。
このムナーリの他に、元ベルトーネ名物広報のパニッコさんや
ストラトスの世界的研究家であるトーマス・ポッパーさんも来日していたのですが
さらにもう一人のビッグゲストが!


それがシモ・ランピネン!
17歳からラリーを始めたフィンランド人ラリーストで、
63年&64年にはフィンランド国内選手権を制覇。

その後サーブ・ワークス入りして活躍し、1970年にランチア・コルセに加入。
フルヴィア、ストラトスなどに乗って活躍したレジェンドのひとり。

まずはサーブ96でデモラン。
個人的に、派手さはないものの、クルマをいたわって実にスムーズに走る
ランピネンさんの走りに感動。なんかクルマへの愛を感じましたね。


それはフルヴィアHFに乗っても変わらず。
大磯の駐車場でのわずかなパイロンスラロームでしたが、
無駄な動きが一切無くスムーズ。これがプロなのですね。

photo:内田千鶴子

そんなランピネンさんにイベントの途中で話しかけられ、
随分話し込んでしまいました(笑)。
今のFIAのアドバイザーとして活躍しているランピネンさんは、
実は過去に何度も来日しているという日本通。ロッポンギは最高の街だそうです(笑)。


さらに日本代表としてマッドドッグ三好も240RSでデモラン。
その昔、群馬サイクルスポーツセンターで全日本仕様のZ33の助手席に乗せていただいた
ことがありましが、三好さんのドライビングは異次元。
僕の助手席体験では、いまだ孤高のナンバー1を誇ります。

ということで、その240RSでも超スムーズなパワースライドを披露。
ほんと、奇麗でした。感動したっ!


もちろんヒストリック方面も充実。
あんまり書くとスペースがなくなってしまうので、これはまた別の機会に。
でもキレイでしょう。


そんな楽しいランチア・ランチで個人的に一番刺さったのが
この幻のグループBカー、シトロエンBX4TCだった! なんて言ったら
関係者の皆さんに怒られるかな(笑)?  でもこれ最高! コンディションも良いし。

てなわけで、秋なのにガッツリ日焼けしてしまったランチア・ランチは
実に楽しゅうございました。事務局の皆さん、関係者の皆さんありがとうございました。

ではでは!


2012.10.22 Monday

La Festa Autunno 2012

 


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極個人的な自動車偏愛日記


イベントの秋!
先週末は、またいつにも増して、全国各地でイベントが盛りだくさんでした。
なかなかそのペースに追いつけませんが(笑)、今日は金曜に
東京原宿の明治神宮からスタートして、今日の夕方4時頃に同じく明治神宮で
ゴールを迎えるLa Festa Autunno 2012の模様をご紹介します。


ラ・フェスタ・ミッレミリア時代から数えると16年目を迎えるこのイベント。
日本のレギュラリティラン・イベントとしては、老舗のひとつと言えますね。


そもそも本国のミッレミリアに範を倣ったこともあり、
1957年以前のスポーツカー、レーシングカーが対象だったこのイベントですが
近年はすこしレギュレーションが緩和されたのか、
1960年代のクルマの姿も多くなってきました。

まぁ賛否両論あるかもしれませんが、
イベントを続ける上では、日本の実情にあったモディファイをしていくことも大切。
なにせ継続は力なりですから。

それにしても、戦前〜戦後期にかけての貴重なクルマたちが集まるという意味では
日本でも屈指のこのイベント。ある意味、イベントの顔ともいえる
イタリアーノ・ピッコロ・バルケッタたちも勢揃い。


おや! これは鈴木/金子組のオースティン・セブン。
イベント最小排気量……ではないものの、
一番動力性能的には苦しいかもしれないセブンで今年も参戦!
「今年はヤルよ」と意気込みも十分。
金子さんのブログを見る限り、調子も良さそうですね!

来月のサイドウェイ、宜しくお願いします。


まず明治神宮内の駐車場に集まった参加車は、そこから順次スタートして
原宿の交差点方面へ。
個人的には、このフィアット508Sと、バリッラ・ベルリネッタMMの
コンビは可愛らしくて好きだなぁ。すっごく良いクルマでした。


こちらはフェラーリ340アメリカ・ヴィニャーレスパイダー。
一時は数多く日本に存在したヴィンテージV12フェラーリですが
最近はめっきりその数も減ってしまっただけに貴重な存在。

340アメリカといえば1951年のミッレミリアで、ヴィロレージ/カッサーニ組が
総合優勝を飾ったクルマとして有名ですが、なぜかル・マンでは
いまいち好成績を残せなかったんですよねぇ。


そして原宿交差点で多くのギャラリーに見送られながらのスタート!
こちらは大矢組の1931年式ラリーN.C.P.。


1台ずつ、歓声に送られながら表参道へと飛び出して行きます。
いまや、この時期の原宿の風物詩でもありますね。


今回は、最初のチェックポイントが代官山TSUTAYAに設けられているこのことで
旧山手通りはこのような大混乱。
その分、多くのギャラリーの皆さんにも見ていただけたのではないでしょうか?

また、このイベントに触発されたのか、この日は都内で
本当に多くのヒストリックカー(もちろん参加者以外の)に出会いました。
それもまた、すごく良いこと。

ではでは。



2012.10.18 Thursday

LSCR 筑波走行会

 

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昨日のこと。
筑波サーキットで開催された
LSCR(LIGHTWEIGHT SPORTS CAR REGISTER)主催の
筑波走行会に行って参りました。


春と秋に行われるLSCRの走行会。
ここのところ、ずっとお天気には恵まれてきたのに
今回は天気予報が悪い方にずれ込んで、見事に雨。誰だ行いが悪いヤツは? オレか?



とはいえ、相変わらずレアなクルマが揃うのがこの走行会のスゴいところ。
まぁ、確かに筑波2000を3時間も走り続けられるなんて自由度の高い
走行会なんて、他になかなかないですもんね。人気なのがわかります。
しかも、1975年までの欧州車を主体としたサーキット走行に対応したクルマ、という
レギュレーションもあって、クルマ、ドライバーともに歴戦のツワモノばかりだし(笑)。

こちらは、ガレージクーペの萩原さんのS800レーシングと
HTCC前会長の、お馴染み杉田さんのマクランサ。
杉田号は鈴鹿50周年でのドライブシャフト破損から見事に立ち直っての参戦。


……でもついついこのクルマに目が行ってしまうのは悲しい性。
いやぁ、これまたグッドな51Bでございました。


今回はこんな大物の姿も!
お馴染み福田さんのコスティン・ネイサンGT。
あのフランク・コスティンが作り上げた木製モノコック(!)をもつ
究極のエアロダイナミック・ライトウェイト・スポーツ。
そういえばブランズかどっかで、生沢さんのS800と競り合う
コスティンの写真を見た記憶があります。
やっぱ、どことなく23あたりに通じるラインが見え隠れしますね。


そしてこちらも60sブリティッシュ・スポーツプロトの雄、シェブロンB8。
オーナーのMさんとともにドライブされていたNさんと
久々の再会を果たして、話に華が咲いたりして。


そして雨もものともせず、見事な走りを見せていたのは
本橋さんのマクラーレンM4。やっぱマクラーレンはパパイヤオレンジに限る。
こうして見ると、この時代からマクラーレンって洗練されていたのですね。ステキ。


さらにF3000マシーン、1987年型マーチ87Bの姿も!
これは、1987年の開幕戦だけ関谷正徳さんがドライブした個体そのもの。
エンジンはコスワースDFV!
うわー良いなぁDFV……なんて思ってたら、海の向こうで
コスワース社売却か? などという物騒なニュースが(悲)。
でもこの雨の中、スリックで走られたのは見事。


そういえば、タルガ・タスマニアでクラス優勝経験をもつ
ヒーリー3000Mk Iが日本上陸を果たしシェイクダウンをしておりました。
なんか最近、いろいろ良いクルマが入って来るようになってきましたねぇ。
すっごく良いこと!


今日のベストショットはコレ。
ヘッドライトが濡れたピットロードに反射して、なんとも美しかった
S6CRさんのエスロク・クーペ・レーサーであります。


で、今日の本来の目的はコチラ。
来る10月28日のJCCAエンデュランス・ミーティングでのデビューを前に
最終テストを行う予定だったTeam Ikuzawaの面々でありますが
雨でテストにならず、早々に店じまい。

新生Team Ikuzawaチーフエンジニアの宮坂宏さんが
この日のために新たなセッティングを施し、ガッチリとテストメニューまで
組んできたのに……28日のブッツケ本番が決定しました。

いずれにしろ、28日に筑波サーキットでお会いしましょう。
応援宜しくお願いします!

ではでは。




2012.10.17 Wednesday

LOTUS 51 FORMULA FORD

 

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煩悩の秋。
こんにちは、ちょっと遅めのモータープレスです。

おそらくここをお読みのごく一部のロータス・フリークの皆さんは
ご存知のことと思いますが、先日、いま僕が世界で一番欲しい
クルマがQED JAPANに上陸しました。


これがこれ。1967年式ロータス51A。
ちょうどこの年から始まった、底辺カテゴリーであるフォーミュラ・フォードのために
ロータス・コンポーネンツが31 F3をベースに送り出したマシーンです。

1969年にかけて200台以上が生産されたといわれる、FF黎明期のベストセラーゆえ
日本にも多くの51が生息(以前MPでも紹介しました)のですが
昨今のヒストリック・フォーミュラ熱で世界的に見ても
市場に出ることがほとんど無くなってしまった1台であります。


英国からやってきたこの個体は、
元々ルノーの4段ギアボックスを搭載した51Aとして生まれた1台。
シャシーナンバーはなんと、51-FF-51 です。

某HPにFor Saleと出ているのを見てから、ずーーーーーっと
僕の煩悩を刺激してきたクルマですが、このたび新たなオーナーにより
日本にやってきたという次第。


この51Aは新車時に北米にデリバリーされたものの、
近年、前オーナーによってイギリスに引き戻され、
スペシャリスト、ピーター・デンティにより修復されたとのこと。
その際に、ヒューランドMk8スペックにアップデートされたMk6を搭載、
いわゆる51Cスペックにアップデートされています。
(仕様としては僕の理想の1台!)


このクルマ、何がいいかって、分かってる人によって適度な
レストレーションが施されているところ。
クイックリリースのついたステアリングもオリジナルっぽいし、
丸いプラスティックのシフトレバーもおそらく当時のまま。
もちろん、レヴカウンターはスミスのクロノメトリック。

聞けばどこかのショーで、Classic Team Lotus 賞を受賞した個体なんだそう。


リアのフレームにも、ちゃんとアーチモーターのAM67という打刻が打たれています。
こういう部分がちゃんと残っているのも大事。


エンジンは、ウェーバーのダウンドラフト式 32/36 DGV キャブレターを装着した
1.6リッターのクロスフロー・ユニット。
エグゾーストパイプは僕好みの下向きではなく、上向きレイアウトですが
それはそれで良いでしょう(←なんのこっちゃ)。


ご覧のように、全体的にパリッとした好印象な1台。
各部の仕上げも非常にキレイ。


あとフロントがエランS1/S2、リアがコーティナのワイドホイールを履いている
ところもグッド。やっぱ51にはオリジナルスティールは似合うなぁ。うんうん。
(ちなみにレース時にはウェラー・ホイールを履くのだそうです。
 確かにオリジナルは勿体ない)

なんでもこのクルマのデビューは、11/3のJAPAN LOTUS DAYを予定しているそうですから
ロータス・フリーク、ヒストリック・フォーミュラ・フリークの皆さん必見です。
さらに、先日紹介したエラン+2のプロトタイプ、METIER IIも
会場に展示されるとのことですから、あらゆる予定をキャンセルしてお越し下さい(笑)。

いやー、しかしこの51は理想的だなぁ。
うーん、欲しい。マジで欲しい。

ではでは。

2012.10.15 Monday

Marronnier Auto Story「秋」Meeting

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


イベントの秋ですねぇ〜!

昨日日曜は、
“リヴァイヴァル・モータリング・ジャパン”に続き
栃木県宇都宮市のろまんちっく村で開催された
“Marronnier Auto Story「秋」Meeting”にお邪魔してきました。


このイベントはクルマを媒体として、地域に根付いた交流を深めようと
たった5人の有志によって運営されているアットホームなラリー&ミーティング。
1DAYで企画されるラリーでは、日光市(旧足尾町)に残る
足尾銅山跡で、NPO「足尾に緑を育てる会」のご協力のもと
植林体験をするというプログラムが用意されているのも特徴です。


参加資格は1984年までに生産された国内外の4輪車ということで
実にバラエティ豊かな顔ぶれが集まったのもこのイベントの特徴。
さすがの2連チャンはキツくて、お昼のゴールしか見ていませんが
ギャラリーも多く、実に和やかな雰囲気でありました。


スタート&ゴール会場になったろまんちっく村は、東北道の宇都宮ICから
ほんの数分という好立地。エントラント達がゴールすると
会場内は、このように華やかな雰囲気となるのですが、
参加車が不在のラリー中も、特設ステージでライブが行われたり
屋台が出ていたり、各メーカーのディーラー展示があったり、学生フォーミュラの
デモランがあったりと、飽きさせません。


中には、1981年型アルファ・ロメオ179C/Dなんて大物の姿も!
これは当時マリオ・アンドレッティ/ブルーノ・ジャコメリが乗った
シャシーナンバー179-04。ラスベガスでのアメリカGPでは
ジャコメリがシーズン最高位となる3位入賞を果たしていますね。


さらにヴィンテージバイクの展示も充実。
このいかにも未再生車といった感じのBSA(H25だと思うんですが、どうでしょう?)。
一発でエンジンもかかるなど、なかなか快調なんですが、後ろに回ってビックリ。


見てください、このナンバープレート。
ただでさえ、戦前型のBSAは貴重ですが、当時から日本にいたBSAなんて国宝級ですよ。


そしてウォーっと心の中で叫んだのがこの1台。
1950年代に日本に乱立したオートバイメーカーのひとつ
山口自転車が製作した、山口オートペット。
いやぁ、実物(しかも実動!)なんて初めて見ました。はい。


また会場内では、このように発動機の愛好家の皆さんのデモンストレーションも。
なんかエンジンの原点を見ているようで、ついつい引き込まれます。
ちなみに手前の発動機は、ヤンマーディーゼル。
昭和25年製造のものだそうです。


では再び会場へ。
個人的に、うわー可愛い! と思ったのは、このオースティン・ブラザーズ。
サイドのキャラクターラインを色違いにしたお揃いのカラーリングがステキ。


さらに、トライアンフ・イタリア2000なんて超カルトカーも!
あのジョヴァンニ・ミケロッティが、TR3をベースに作り上げたスペシャリティカーで
当時は高価ゆえに売れなかったものの、後のTR4のデザインスタディになった
歴史的に意義のある1台。そして本物は超カッコいい。


こちらは、1933年型のロールス・ロイス・ファンタムIIのコックピットに納まり
破顔一笑の浜 素紀先生(そもそもこのクルマ自体は戦時中に外地で捕獲された
ものなんですね)。

かつてお父様がデザインしたものの実現しなかったボディを
浜先生自ら、FRPで製作。22年かけて完成に漕ぎ着けたという
ある意味日本自動車史に残る1台であります。


そんなマロニエ・オートストーリーの駐車場で見つけたのがコレ。
すっごい奇麗なS500。


なんて神々しい……。
駐車場でひと際オーラを放っておりました。
いやぁ、良い物みせてもらいました(笑)。

ではでは。


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