2013.02.28 Thursday

LOTUS 97T/1 & RENAULT EF15 V6 TURBO

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



さて、いよいよ今週末、3月2日(土曜)〜3日(日曜)は

締め切りをなんとか乗り越えて(今日確定申告は乗り越えたけど)
僕も鈴鹿にお邪魔する予定なのですが
やっぱというか、当然というか、どーにもこーにも
仕事が片付かなくて日曜1日だけの参加になりそうな気配が。
HFRの皆さんゴメンナサイ。見たかったのに……。

さて、今日はそんな鈴鹿のイベントをちょっとだけマニアックに見るためのお話。


今回のイベントでは、Classic Team Lotus Japanの久保田さんの所有する
1985年型ロータス97Tが出走します。
当時4台製作されたといわれる97Tは、今でも全車が保存されている
(確かレーシングパレスにも1台ありました)はずなのですが
そのうち実動状態にあるのは、この97Tと本国CTLの所有する97T/2の2台のみ。
ちなみに97T/2は、85年の雨のエストリルでアイルトン・セナが初優勝を飾ったそのものです。


なぜ、実動車が少ないのか? という理由はズバリこれ。
ミッドに搭載された1.5リッター・ルノーV6ターボのパーツ供給が
実質的にゼロ(!)という状態で、ランニングコンディションに保つのが
非常に難しいからです。

……で、ここからが本題。
色んな資料を読むと、当時のティーム・ロータスでは85年から投入された
新型で燃費の良いルノーEF15ユニットを使いつつも、予選では旧型ながら
低圧縮のためハイブーストに耐えうるEF4Bユニットを1000ps超(!)にまで
チューンし、予選スペシャルとして使用した……とあります。

実際には、シーズン序盤のポルトガルまではEF15の供給が間に合わず
予選、決勝ともにEF4B(サンマリノのセナ車はEF4Bのまま)が使われたらしいのですが
いずれにしろ97TのメインユニットはルノーEF15というのは間違いありません。

ということで、1990年代中盤にモンテレーでのオークションで落札され
以来ずっと日本に生息する97T/1に関しても、搭載されているエンジンは
EF15、という記述がずっと書き続けられておりました。


ただ、フト気になって97T研究のバイブルともいえる山田剛久さん作の
ジョー・ホンダ写真集 by ヒロを見てみたら、当時97Tに搭載されていたEF15と
今のEF15の様子がちょっと違う。


これは現在の97T/1のエンジン。
プラグコード周りのディテールはもちろん
ヘッドカバーのロゴの色の違うし、そもそも巨大なターボチャンバーの形が違う……。


えーーー? と思って色んな資料を漁るも、なかなか当時の写真は出て来ず(涙)。
そんな折、ネット上で偶然1986年サンマリノGPでの98Tの写真を発見。
(すいません、勝手に転載しています)
これをよーっく見てみると、ターボチャンバーの形といい、細部のディテールといい
今の97Tに載っているエンジンに、非常に良く似ているんですね。

……ということで、ここからは仮説に過ぎないのですが
シーズンを通じてスペアカー、テストカーとして使われることが多かった97Tに
どこかのタイミングで、翌年型の改良型EF15Bが搭載されて
テストされたのではないかと思う次第。
(確か97T/1現役最後の走行は85年シーズンオフのエストリル・テストだったはず)
その辺りを、CTLのマネージャーで、当時セナ車の担当でもあった
クリスさんに聞いてみたのだけれど、すぐに資料が出て来ず迷宮? 入りに……。

ただ、86年にEF15Bを使用したのはティーム・ロータスのみ
(ルノー・ワークス自体は85年で活動を休止。リジェ、ティレルはEF15を使用)
の可能性もあるので、逆に実動状態のEF15Bを拝めるのは、より貴重といえるのかも。


そんな世間一般の人にとって、どーでもいい話(笑)が
先月末に発売されたモデルカーズ別冊 “Plamodeler” (ネコ・パブリッシング 刊)内の
ロータス97Tディテールファイルに、つらつらと書かれております。
フジミの1/20キットなどを作る時の参考になれば幸いであります。

Photo:Kozo Fujiwara(B−Rev)

じゃあ、本国CTLの持ってる97T/2はどうなのよ?
と思い、昨年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの写真を
掘り起こしてみたら、なんと彼らの97Tにはゴルディーニの名が刻まれた
貴重なEF4Bユニットが搭載されていたのでした。

さすが85年ポルトガル仕様に沿って忠実にレストアされただけはありますね。
(フジミのポルトガル仕様はこれを元に作られているのですね)

そんな重箱ネタを頭の隅に入れつつ、週末の鈴鹿に遊びにくると
ちょっとだけ楽しいかもしれません(笑)。

ではでは。




2013.02.26 Tuesday

エンジン・ガイシャ大試乗会 LIVE! 2013

 

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極個人的な自動車偏愛日記



こんにちは。
今年もENGINE(新潮社刊)の新春恒例企画
エンジン・ガイシャ大試乗会に、錚々たるメンバーに混じり
なぜか(笑)呼んでいただきました。


1月末のある日。神奈川の大磯ロングビーチに集められた
最新のガイシャたちは総勢35台!
最近はヒストリックばかりなので、こういう新車!に試乗できる機会はとっても貴重。
この中から、僕は6台を担当させていただいたのですが……。


朝イチに乗ったのがコレ。
ラディカルSR3 SL。

英国のカーガイ職人集団、ラディカル社が製造する
ほっとんどレーシングカー(というか元はレーシングカー)のロードバージョン。
前日の夜、エンジン副編集長の齋藤さん(ex 職人サイトー)から
「フジワラ君、明日なんだけどさ、温かい格好してきてフルフェイスもってきた方がいいよ」
という、お電話をいただいた時から、なにやら妖しげな予感はしておりましたが……。


ラディカルと言えば、数年前に取材でスズキ隼エンジン搭載車を
ちょろっとだけ運転させてもらったことがあるのですが
今回の試乗車は、2リッターのフォード・エコブースト・ユニットを搭載したもの。

車重わずか795kg。最高出力240ps。パドルシフト式の6段シーケンシャル・ドグミッション
と聞いて、「ホントに公道で乗れるのだろうか?」と不安になりましたが
これが、あーーーーーーーっと驚くほど乗りやすい。速い。面白い。


これを持ち込んだのは、ラディカルの日本総代理店である
お馴染みSTOのボス、坂倉さん。
色々懇切丁寧に教えていただき、いつもながらありがとうございます。

でもマジで楽しかったです。正月にフォーミュラ宣言をした身としては
新年早々ラディカルに乗れるなんて、なんて縁起の良い話。
でもギックリ腰の後だったら、きっと乗れなかったな。たぶん。


そんな今回の取材で、個人的に度肝を抜かれたのが
アンカー原稿を書いていただいた、佐野弘宗御大には相当ウザかったと思いますが
このクルマには、最大級の賛辞+スタンディングオベーションを
送らずにはいられませんでした。

このレンジローバーに乗った今、これまで公言していたSUV嫌いは
キレイさっぱり撤回させていただきます。
というか、SUVとかスポーツカーとかそういう概念無しに
自動車というピラミッドの頂点に君臨する、新たな王様の登場だと思います。
ホント、今すぐ家を売ってでも欲しい! そう思わせる1台。いや、参りました。



ブレンボ製ブレーキやレカロシートを備えた限定車で
試乗車は6段マニュアルギアボックスをもつ個体だったのだけれど、これが最高。
まったく期待しないで入った食堂が、実は大当たりだった(失礼)みたいな。
(本誌に書いたコメントは、“孤独のグルメ”風に読んでください)

このドギツイ純正色に惑わされがちなんですが、
アメ車嫌いの人でも、ぜひ機会があったら一度乗ってみるべし。


あんまり書くとネタバレになってしまうので、
この他に乗ったマセラティ・グラントゥリズモ・スポーツ、
ケータハム・セブン・ロードスポーツ200、ルノー・メガーヌ・エステートGTラインに
関しては、是非本誌をご覧になってください。

ちなみに今号には、この大試乗会の模様を収録した
スペシャルDVDも付属としてついておりました。
ラディカル試乗直後のハイで恥ずかしい姿が写っていたので、
冒頭部分はスキップしてご覧頂けると幸いです(笑)。

ではでは。



2013.02.25 Monday

今週末は 2013 モータースポーツファン感謝デー!

 


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皆さんご存知かと思いますが
今週末、3月2日(土曜)〜3日(日曜)にかけて
鈴鹿サーキットで、2013モータースポーツファン感謝デーが開催されます。

昨年も3月に開催されたこのイベントは
鈴鹿を舞台に新旧様々なレーシングマシーンが集い走行を披露した
ある意味、9月に行われた50周年イベントのプレ・イベントといえるものでしたが
好評につき、今年も開催されることになったのだそう。

前回50周年の時にも書きましたが、
鈴鹿サーキットが主体となって開催するこのようなイベントは、
きっと日本のグッドウッドに成長していく可能性を十分に秘めていると思います。


そんな今年のモータースポーツ・ファン感謝デー最大の目玉は
新旧10台以上のF1マシンが集まってデモランを行うというもの!

これまで公式戦以外にF1が走行したものとして最大のイベントは、
昨年富士で開催されたJAPAN LOTUS DAY 2012でしたが、今回はそれを上回る規模で開催。
お馴染みClassic Team Lotus Japanからも4台のF1マシーンが出走します。

その中でも白眉といえるのが、歴史上鈴鹿に初めてお目見えする
1973年式ロータス72E/6のデモラン。


さらに幻のツインシャシーカー、1981年式のロータス88B/2も鈴鹿初見参です。
果たして88Bがテクニカルな鈴鹿でどのような走りを見せるのか、今から注目です。


この他には、exグンナー・ニルソンのロータス78/4。


さらにexセナ&デ・アンジェリスの97Tルノーも登場します。
いまや世界的にも実動状態にあるものが少ない、
ルノーEF15系のサウンドを聞ける絶好のチャンスです。お見逃しなく。

この他にF1は、ロータス101、ティレル019、ウィリアムズFW11
マクラーレンMP4/5、ラルースLC90、フェラーリF2003が集結。
恒例となった星野×中嶋対決も見られる他、
MP4/5は佐藤琢磨選手がデモランを披露するのだそう。楽しみですな。


さらにTeam PLANEXからは、
1990年のル・マンで日本車唯一のポール・ポジションを獲得、
近年ヨーロッパのヒストリック・グループCレースGROUP C RACINGでも活躍している
日産R90CKが、50周年イベントに引き続き登場!
今回もただのデモランではなく、本場GROUP C RACING並のスピードを見せてくれるハズ!


また和歌山の上住コレクションからは、懐かしのMCSグッピーが登場。
先日のスロットカー大会でも活躍された戸谷千代三さんの元愛車です。


また上住コレクションからは、グランチャン・ファンには涙モノのマーチ74Sマツダも登場。
おそらく74Sとしては国内唯一の実動車ですからね。これも必見です。

さらにさらに、今回上住コレクションからは、これまで公開されてこなかった
秘蔵のグループCマシーンも参加するとのこと。
これは見逃せませんぜ。


あと今回は残念ながら、日本レース界のアイドル、マツダ787Bの参加はないようですが
これまたお馴染みのレナウンチャージ・マツダ767Bがやってきます!


この他にも、土曜のみの開催ながらヒストリック・フォーミュラの面々による
デモレースも開催予定。なかなか見所の多い週末になりそうです。
しかも入場無料! ここにアップされている入場券をDLして来場してください。

もちろん僕も行く予定なのですが、
鈴鹿自走往復の強行軍に腰が耐えられるようにせねばなりません。
では皆さん、会場でお会いしましょう!

ではでは。




2013.02.22 Friday

50 Years of the Porsche 911

 


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© 2013 Porsche Japan KK.

すでにオフィスシャルHPフェイスブックの専用ページなどでアナウンスされていますが
今年は稀代のスポーツカー、ポルシェ911が1963年9月のフランクフルトショーで
デビューを飾ってから50周年にあたるアニバーサリーイヤーです。
(今年は沢山のアニバーサリーがありますね)
© 2013 Porsche Japan KK.

もちろん、それを記念してポルシェは年初から臨戦態勢(笑)。
今年のレトロモービルを皮切りに、世界各地で50周年記念イベントが開催される予定です。
ちなみに日本では10月20日、WEC in Japanが開催される富士スピードウェイで
催されることになっています。

さらに6月4日から9月29日にかけて本国ポルシェ・ミュージアムでは
「ポルシェ911の50年」を祝い、911の歴史と開発をテーマにした特別展示を開催。
さらにこの春、ミュージアムが保有する出版社Edition Porsche-Museumが
「911x911」というタイトルの記念版を刊行するのだそうです。買いですな。

そんななか、数ヶ月間の「買うた〜止めた〜音頭」を経て買った1冊がこれ。


(Jürgen Lewandowski著 DELIUS KLASING刊)

なんと、原初たる901(プジョーとの商標の問題で名前を変えたエピソードは有名ですね)
開発の足跡を追った非常にコアな1冊。
実は先日の夜に代官山のTSUTAYAを訪れたときに、駐車場からスゥーっと
夜の街に飛び出して行くナロー(LWB)を見て以来、911がちょっとツボだったりします。
そういえば、この前目黒通りのFLAT 4で見た赤い67の912にもドキッとしたし(笑)。


この本、なにせ全編ドイツ語なので、翻訳ソフト片手に見てもチンプンカンプンなんですが
356から901に向かっていく際の貴重なデザイン画や、クレイモデル、プロトタイプの
写真(初めてみるものばかり)がふんだんで、それだけでも楽しめる。

で、パラパラとめくってみたら、初めて見るデザイン画と手紙とともに
S.THOMPSON TJAARDAの文字が……。
え? パンテーラの生みの親のトム・チャーダーさん??


トムさんが911と何らかの関係があるなんて初耳。
そこで早速ミラノ在住のジャーナリスト&スーパーコーディネーター
野口祐子さん経由で、ことの真相をトムさん本人に聞いてみました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1961年、トムさんは友人に勧められて
あのデザイン画をポルシェに送ったそうです。
でもポルシェからは返事はなかった……。

彼は手紙のことも忘れていたのだけど、
数年前、ドイツのジャーナリストがそのオリジナルの手紙を
見せてくれたのだそうです。
ただデザイン画はその時ありませんでした……。

今回この本のコピーでトムさんは約50年ぶりに
自分の送ったデザイン画に再会したのだそうです。
(当時ポルシェから連絡は来なかったので、そのままになっていた)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
祐子さん、トムさん、ありがとうございました。

901/911というと、昨年他界したブッツィ・ポルシェの功績ばかりが紹介されますが
改めてこのデザインを見ると、ボツになったとはいえ、トムさんの影響も
少しは残っている気がするのですが……。


 
この他にも色々な情報が詰まっているので、ドイツ語が読めたら2000倍。
読めなくても200倍は楽しんで読める? と思いますよ。


ということで、この本を見たうえで、ポルシェ・ミュージアムに保存されている
Typ754 T7の写真を見ると、いろいろなことがわかって面白いです。


あーそーいえば、この911のプロトタイプ、T7には
リアフードに356や911のようなルーバーが備わっていなくて
テールレンズ脇に申し訳ない程度にルーバーが付くだけだな……とか。


今度行くときには、この356と911の間の子のような
カッコイイ、インパネをちゃんと拝んできたいな、と思ってみたり。

ではでは。




2013.02.21 Thursday

THE BRUCE WEINER MICROCAR MUSEUM RESULT

 


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こんにちは。
フェイスブックで(ほぼ)リアルタイムに現場の模様がアップされていたので
ご存知の方も多いかもしれませんが、先日このモータープレスでお伝えした
世界最大のバブルカーミュージアム、『THE BRUCE WEINER MICROCAR MUSEUM』
所蔵車が出品されたRMオークションのリザルトが発表されていますね。
Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

今回のオークションで最高値をつけたのは
1958 F.M.R Tg 500 “Tiger” - $322,000(約2994万6000円)
誤植かと思った……。
うーん。タイガーがもはや3000万円級ですか……。

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

確かにその希少性と人気から高騰してますし
このTHE BRUCE WEINER MICROCAR MUSEUMの個体は
非常に良いコンディションですから、納得といえば納得ですが。
Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

そして2番目に高値を付けたのが
1951 Reyonnah - $184,000(約1711万2000円)
このクルマ、パリで自動車修理時工場を開いていたRobert Hannoyerなる人物が
製作したバブルカーで、1950年のパリサロンで発表。
のちのメッサーシュミット(FMR)やアンテル(Inter)にも影響を与えたと言われています。

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

ちなみに車名のReyonnahは、Hannoyerさんのスペルを逆に読んだもの。
(なんて発音するのでしょう?)
なかなか面白いことを考える人だったようですね。
当時積極的なプロモーションを行ったというこのReyonnahですが
経済的な問題で生産化には至らなかったという幻の1台。

ちなみにReyonnahに良く似た
1955 Inter 175A Berlineは、 $161,000(約1497万3000円)という
全体でも4番目の高値で落札されました。すげぇ。
Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

また事前から高値がウワサされていた
1958 Goggomobil TL-400 Transporter “PEZ” は、全体の3番目にあたる
 $172,500(約1604万2500円)で落札。

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

このゴッゴモビルTLは、当時ドイツの郵便配達車として
開発されたことで有名なトランスポーターですが、このようなコマーシャルバンとして
使用されたものも多かったみたいですね。

ちなみにこのペッツ号が高価なのは、TL400の希少性もさることながら
世界中の“ペッツコレクター”&“ディズニーコレクター”垂涎の
アイテムという理由もあるのだそうな。なるほど。
Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

このほか、個人的な注目株だった1955年式のフジキャビンは
全体の7番目 $126,500(約1162万5000)という高値でハンマープライス!
予想落札価格が$75,000 - $100,000でしたからね。世界は景気がいいなぁ。

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

まぁ確かにこのコンディションの良さと希少性から考えたら妥当か。

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

あと、前回紹介しそびれましたが、
1960年型マツダK360なんて希少車も出品されていたのでした。
こちらは$25,300(約235万2900円)で落札。海外のコレクターが買ったのか?
それとも目ざとい日本のマニアが買ったのか??

Photo : Darin Schnabel ©2012 Courtesy of RM Auctions

ちなみに最愛のフルダモビルN2は$75,900(約705万8700円)で落札。
これも予想価格を遥かに上回る高値になりましたねぇ……。


Photo : ©2012 RM Auctions

あと、気になっていたCBタンク風のトースターは$2,013(約18万7209円)なり。
うーむ、トースターすら買えない(笑)。

いずれにしろリザルトを見ると、出品された所蔵品のほぼ全てが落札された様子。
(実際はこの価格に手数料が掛かるうえに、ジョージア州からの
 運搬コストなどモロモロも加わる訳で、落札価格だけでは済まないのですが)
でもこれで本当に稀代の悶絶バブルカーミュージアム、
『THE BRUCE WEINER MICROCAR MUSEUM』は本当に幕を閉じてしまったのですね。

いまから10年近く前に、偶然この博物館の存在をみつけ
いつか行きたい、行きたい! と思っていただけに非常に残念なり。

ではでは。




2013.02.20 Wednesday

2013 GC Legend KW Challenge その3

 

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土曜に横浜のバンプロで開催された
GC Legend KW Challenge。
参加された皆さんのブログはもちろん、
主宰のMFC SLOT NEXT のHP にもリザルト等がアップされています。
(すいません、今回早退なんで詳細はそちらをご覧ください)


さて。そんなスロットカー大会のもうひとつの目玉といえば
毎年恒例のMFCメンバーとの交流会耐久レース。

昨年は確かMCS8のワンメイクレースだったと記憶しておりますが
今年は第1回日本グランプリ出場車輛を使ったレースとなりました。

手前からF.フランシスのジャガーDタイプ、A.オーウェンのロータス23
P.デュメイのフェラーリ250GT SWB、M.ナイトの23、H.フォン・ハンシュタインの356B
そしてP.ウォーの23というラインナップ。
もちろん、なぜJ.リジンスキーのDB4GTザガートがないんだ! とか
R.リーのロータス11はどこいった? などという意見があるかもしれませんが
これはこれでいい雰囲気です。

Photo:原 富治雄

こちらは原 富治雄さん(そういえば昨日の朝日新聞の夕刊に出てらっしゃいましたね!)
からお送りいただいた、耐久レース決勝の様子。

このレースは、メインレースにエントリーしたGCドライバー&関係者と
MFCのメンバーがティームを組んで、途中でドライバー交替をしながら
走ると言う耐久形式のレース。
皆さん腕利きばかりなので、非常にレベルの高いレースが繰り広げられる
(ある意味、プレッシャーも高い!)のですが
このレースを見事に制したのは、オーウェンの23を駆った
桑島/関谷/宮坂/山崎(MFC)/金子(MFC)/幸山(MFC)組!

おめでとうございます。
個人的には、昨年初参加だった桑島さんが
かなりスロットカーに慣れて好走されているのが印象的でした。
さすが。もしかして桑島さんもコソ練してたりして(笑)。

Photo:原 富治雄

そして表彰式。前回のウィナーであり、シリーズチャンピオンでもある
晴邦さんから鮒子田さんへトロフィーの授与。
いまから、来年のトヨタ・ワークス同門対決が楽しみであります(笑)。

Photo:原 富治雄

そしてメインスポンサーである、KW社 日本総代理店の
橋本コーポレーションの橋本智さんから賞品の授与。おめでとうございます〜!


なんかこのイベントがあるたびに、自前のスロットカーを作るか!
という機運が盛り上がるのですが、いろんなプラモの箱を開ける度に
う〜ん、う〜んと唸って何も進まないまま3年以上が過ぎました。

たぶん来年も同じ事を言っていると思います。
ではでは。

2013.02.19 Tuesday

2013 GC Legend KW Challenge その2


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昨日のつづきです。
予選を経て迎えた決勝……。


先にもご説明したとおり、決勝レースはA、B2つのグループに別れ、
3分間のレースを6回行い(6つのレーンすべてを走行)
その合計周回数で順位を競います。

なぜ6回行うかというと、予め走るラインが決まっているスロットカーでは
ラインによって、カーブのアールも走行距離も違うから(なるほど)。
特に1コースと6コースは難易度が高いのです。

そんな長時間に渡る決勝レースで見事優勝を飾ったのは……。


なんと、ブッチギリでポールポジションを獲得した鮒子田さん(周回数:108周)。
確かに昨年、自称 “万年最下位” を返上して好調さを見せていらっしゃいましたが
まさか、“ストップ・ザ 晴邦” を鮒子田さんが果たすとは!!

もしかしたら米原の童夢本社には巨大なスロットコースが
秘かに設置されているのかもしれません(笑)。
おめでとうございます。

ちなみに鮒子田さんはル・マンでギックリ腰になり、鎮痛剤の座薬を入れて
レースに出たことがある(!)のだそうです。僕なんか甘ちゃんですね……。


そんな鮒子田さんの愛車となったのが、このシェブロンB21P。
真っ白いデサント・カラーは1974年シーズン仕様ですね。
そういえば、74年の第4戦富士インタ―200マイルレースでは
雨の中、予選11番手からスタートした鮒子田シェブロンが、あれよあれよという間に
トップに立って、見事優勝を飾ったのでした。
そういう意味では、ラッキーなマシーン選択だったのかも?

余談ながら、このGCスロット大会では今年の鮒子田シェブロンをはじめ
2010~2012年 高橋晴邦(シェブロンB36)、2009年 長谷見昌弘(シェブロンB36)
と、5年連続でシェブロン勢が優勝を飾っているのですよね。
もしや、シェブロン有利なのか??


鮒子田さんに次ぐ2位に入ったのは、寺田陽次郎さん(周回数:106周)。
2008年に行われた記念すべき第1回のウィナーである寺田さんは
ファーストシーズンの最後まで晴邦さんとシリーズタイトルを争った腕前の持ち主。

実は今回の優勝最有力候補と言われていたのですが、予選ではなぜか低迷。
しかしながら、決勝ではミスター・ル・マンの名のとおり
クレバーに走りきって2位に食い込む活躍ぶり。さすがです。


……そういえば寺田さんのマシーンもシェブロンでした。
このB36は、寺田さんが1978〜79年シーズンに使用したK2シェブロンB36 ロータリー。
78年には第1戦から3戦まで、3戦連続で3位入賞を果たして
シリーズランキング4位に輝いたマシーンでもあります。

うーん。やはりシェブロンが有利なのか?
それともシェブロンユーザーに腕利きばかりが集まるのか??
もしかしたら来年、皆シェブロンに乗り換えたがったりして(笑)。

そして3位に入ったのは、来賓ティーム(周回数:105周)。
そのメンバーは……


長年、富士スピードウェイの事務局を務めていらっしゃった福士克二さん。
マシーンは1972年のチャンピオンカー、オンワード・シェブロンB21P(鮒子田車)。


レーシングカーエンジニアとしてお馴染みの宮坂宏さん。
マシーンは77年のチャンピオンカーであり、ご自身の担当車でもあった
GRD S74(生沢車)。


そして、モータージャーナリストであり、レーシングドライバーである前に
プロ(?)のスロットカーレーサーである桂伸一さん。
マシーンは風戸裕最後の1台、シェブロンB23/36 ロングテール。

この3人の混成ティームなら3位入賞は当たり前ですね(笑)。
福士さんも速いし、宮坂さんもプロ(?)のスロットカーレーサーだし。

この続きはまた次回。
ではでは。




2013.02.18 Monday

2013 GC Legend KW Challenge その1

 


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さる土曜、2月16日に横浜のスロットカー殿堂
バンプロジェクトにてMFC SLOT NEXT主催
『GC Legend KW Challenge』が開催されました。

先にもお知らせしたとおり、個人的な事情で今年はリタイアとなりましたが
序盤だけ観客としてお邪魔してきました。


会場に着くや否や目に飛び込んでくる、MFC SLOT NEXTスタッフの
皆さんによる渾身の1/24スケールマシーン群。

昨年の写真と見比べていただけるとお分かりの通り、車種が増えてます(スゴイ)。
ある意味、動く富士グランチャンピオン・シリーズ・ミュージアム
と言っても過言ではありません。
このマシーン群については、追ってご紹介していきたいと思います。


そしてこちらが今回勢揃いしたメンバーの皆さん。

●元ドライバー(五十音順)
桑島正美、関谷正押高橋晴邦、舘 信秀、津々見友彦、寺田陽次郎
戸谷千代三、長谷見昌弘、鮒子田寛、柳田春人

●来賓
橋本 哲、福士克二、宮坂 宏

●メディア
桂 伸一、原 富治雄、山口正己、瀧口友里奈

ちなみにDNSの僕の代わりとして
J SPORTSでピットリポーターとしても活躍されている瀧口友里奈さんが出場。
もちろん、むさ苦しいオッサンが出るより
2億倍くらい評判が良かったのは言うまでもありません。
来年の出場枠、早くも危うしって感じです。


さて、今回からメインスポンサーを買って出てくださったのは
サスペンションシステムのトップブランド、ドイツ『KW社(カーベー社)』
日本総代理店、橋本コーポレーション。

こういうサポートがあって、GCスロットカー大会は支えられているのです。
ぜひこの勢いで、全国を行脚するシリーズ戦の開催を(笑)!


コースは昨年にひきつづき、バンプロの誇る1/24用の6レーンハイスピードコース
“ Black Twister ” (1周 50m)が使用されました。
往時の富士のような巨大高速バンクのある、なかなか難しいコースです。

この日も各メディアの皆さんをはじめ、
多くのギャラリーの皆さんが詰めかけていらっしゃいました。
確かに、これだけのメンバーに間近で接することができる機会なんて、そうないですもんね。


というわけで、今年のレースもスタート。
まずは、このイベントの主宰であるMFC SLOT NEXTの田村吉幸さん(左)と
ファーストシーズンのシリーズチャンピオンである高橋晴邦さん
そしてこの大会の名誉会長である鮒子田寛さんによる開会式から。

また今年から5回(つまり5年!)の合計成績でセカンドシーズンの
シリーズチャンピオンが決められることになります。

レースは例年通り予選を経て、
1レーン3分間×6ヒートで争われる長距離レース。
その総合周回数の多さで順位を競います。


そんな予選で圧倒的な速さをみせつけ、見事ポールポジションを獲得したのは鮒子田さん。
昨年から調子を上げていた鮒子田さんですが、並みいる強豪を押さえての好結果に
「自社風洞を使ってボディを改良したのか? 」とか、「フルカーボンなんじゃないか?」
などと、疑惑の声が寄せられましたが、ご本人いわく
「当然! シャシーも低重心化したうえに、モーターもフルチューンした」とのこと。
(※あくまで冗談です)

そして迎えた決勝……の結果については、また明日。
ではでは。


2013.02.14 Thursday

16日はGC Legend KW Challenge!

 

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こんにちは。
このモータープレスでもお馴染み、MFC SLOT NEXT主催
『富士GCスロットカーレース大会』が、今年も
16日(土曜日)に横浜にあるバン・プロジェクトで開催されます。

しかも、第6回目を迎える今年度より、
サスペンションシステムのトップブランド、ドイツ『KW社(カーベー社)』
日本総代理店、橋本コーポレーションの協賛を得て
『GC Legend KW Challenge』として開催されることとなりました!

(写真は昨年の様子)

気になる今年のエントリーリストは以下の通り!

●元ドライバー(五十音順)
桑島正美、関谷正押高橋晴邦、舘 信秀、津々見友彦、寺田陽次郎
戸谷千代三、長谷見昌弘、鮒子田寛、柳田春人

●来賓
橋本 哲、福士克二、宮坂 宏

●メディア
桂 伸一、原 富治雄、山口正己、藤原よしお


昨年までの5シーズンのトータルポイントで、初代チャンピオンに輝いた
高橋晴邦さんが、今年も強さを見せるのか?
それとも新たな刺客が現れるのか?? とても楽しみです。
個人的には、かつてスロットで鳴らしたという宮坂さんの動向に注目してます。


では、開催概要を……
 
開催日              平成25年2月16日(土曜日)
開催時刻           12:00〜17:00
開催場所           BANPRO  横浜市港北区新羽町412―2
TEL                 045-834-7673
FAX                 045-834-7960
HP                   http://www.banproject.com/report.html
 
※  車でお越しの方へ(駐車場は周辺に多数有)
第三京浜「港北インター」を新横浜方面に走行、横浜国際競技場前交差点を「新羽方面」に左折。橋を下って行くと約1分で左手にBANPROが見えてきます。
ショッピングセンター「ESPOT」の反対側です。

もちろん、一般ギャラリーの入場も大歓迎! とのことで
毎年熱い(熱すぎる?)闘いが繰り広げられるスロットカー大会を
是非ライブでお楽しみになったらいかがでしょうか??

……と、書いたところでご報告。
上のエントリーリストにもあるとおり、不肖フジワラも
有り難くエントラントとしてのお誘いをいただいていたのですが
本日現在、腰の状態が悪く、いまだ移動もままならないため
失礼ながらリタイアとさせていただきました。関係者の皆さん本当に申し訳ありません。

もし、調子が改善したら
当日観戦にお邪魔させていただければと思っております。
どうぞ宜しくお願いします(泣)。

ではでは。




2013.02.13 Wednesday

2013 JCCA NEW YEAR MEETING その3



Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
すでにFBの方では皆さんからの励ましのメッセージを頂いて
ヒデキカンゲキでありますが、今度はギックリ腰です。
寝そべりながらキーボードを叩く日々です(涙)。
よって、せっかく続いていたランニングも故障者リスト入りとなりました(号泣)。


さて。今日も先日のNTMのつづき。
今回は受賞車以外の面々も中々の粒ぞろい。
その中でも個人的に目を引いたのが、手前に写っている
1970年式 メルセデス・ベンツ280SE 3.5 クーペ(W111)。


現オーナーは佐藤博之さん。
なんでも北陸地方でワンオーナーで維持されてきた個体だそうで
(これを新車で買ったファーストオーナーはなんとも粋ですね!)
なんとオリジナル塗装のまま! 走行はわずか3.8万km!!
内装もこのように使用感がないと言ってもいいほどのコンディションであります。

こういうクルマがまだまだ地方に残っているあたりにも
日本に根付いたメルセデスの長い歴史を感じさせますね。


一方こちらは、個人的にとーーっても刺さった1台。
1969年式 メルセデス・ベンツ 300SEL 6.3です!
右ハンドルということからもお分かりのように、これもディーラー車。
オーナーは、シトロエンDSと同じ大崎和夫さんです。


300SELのボディに、600リムジーネに搭載されていた
アルミブロックをもつ6.3リッターV8 SOHC M100ユニットを搭載したモンスター。
バブル期を過ごしたクルマ好きの皆さん(僕もですが)には
五木寛之さんの小説「雨の日には車をみがいて」のイメージが強いかもしれませんね。

この日は、年式の違う3台の300SELがエントリーしていたのですが
(各車のディテールが微妙に違い面白かったです)やはり6.3の迫力は違いましたね。
うーん、これはちょっと真剣に欲しい(笑)。


そんなコンクールのエントラントの中で、超度級の1台がこれ。
VWのスペシャルショップとしてお馴染み、FLAT 4 の小森隆社長が持ち込んだ
1953年式 ダネンハウアー&スタウス

ダネンハウアー&スタウスは
ゴットフライド・ダネンハウアーとカート・スタウスにより
1950年代に活躍したVWビートルのコーチビルダーのひとつ。
しかし60年代に入りVWからのコンポーネンツの供給が
途絶えるとともに同社はコーチビルダーとしての活動を停止します。

とても高価なスペシャルであったため、全盛期であっても年間10数台規模でしか
生産されなかったというダネンハウアー&スタウス。
ちなみに現存するモデルは「指で数える程」しか残っていないのだとか。


このクルマは当時ドイツ国内にデリバリーされたのちアメリカに渡り
朽ち果てつつあった状態のものを小森社長が入手。
同じ1953年製のビートルを使いつつ、完璧にレストアを施したという経歴をもっています。

よく見ると、ダッシュボードがオーバルのものだったりと
見慣れたVWのパーツも散見されますが
後ろヒンジとなっているドア(スーサイドドアと呼ぶのだそう)を始め
各部の仕立てはビートルとは比べ物にならないほど高級。素晴らしい。


さすがスペシャルモデルらしく、搭載されるエンジンは
ツインポート&ツインキャブをもつ
オッティンガー・チューンの1.6リッターユニット。

同じVWから派生した356とは違う方向性なのが興味深いですね。


このダネンハウアー&スタウス。てっきりアルミボディのスペシャルなんだと
思っていたら、なんとスティール叩きだし(!)のボディなんだとか。
スゴい!

本来のコンクール・デレガンスの主旨に当てはめれば、優勝に値する1台でした。
というか、こんなスゴいモデルをお台場に展示してくださった小森さんに感謝です。

という訳で、NYMレポートはまだまだ続きます。

ではでは。




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