2013.04.30 Tuesday

HTCC タケノコ ミーティング 2013

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



今年の黄金週間も前半戦が終了しましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
僕はとはいえば、さる28日にホンダ ツイン カム クラブ主催の
タケノコ・ミーティングにエスロク君とともにお邪魔してきました。


会場は、ご近所の杉田 HTCC 前会長宅。
すっかり出遅れて到着した時には、杉田さんのガレージの前に
ズラリと、HTCCのメンバーの皆さんのエスが揃っておりました。いやぁ壮観。

おいっ! お前のクルマのせいで須田先生のS500と、タマさんのS600が
見えないだろっ! と仰る皆さんにコチラ。


かつてカー・マガジン誌のエス特集でも取材させていただいた須田先生のS500は、
「おおー。500ってこんなに面白いんだー」と教えてくれた僕に取って想い出の1台。

いまはなき、ジャパン・ヒストリックカー・ツアーでも
過酷なコース設定にも関わらず、涼しげに走り抜いた実力の持ち主です。
やっぱグリル幅の薄いオリジナルデザインはカッコいいですねぇ。

そんなS500を前にして話題になったのは、いまホンダで行われている
試乗キャンペーンの話。1/12スケールのS500のラジコンは
やっぱ手に入れるべきではないか?
という話で盛り上がりました(笑)。


そしてこちらはタマさんのS600。
ガレージイワサでフルレストアされた、目が醒めるほどキレイな1台。

しかも1964年(昭和39年)に製造された初期型!
よーーく見ると、ライトカバーが付いているうえに
フロントグリル上のパネルの継ぎ目のラインが
後のS600と違うのが分かるかと思います。

このスモークブラックにシルバーのハードトップって組み合わせが
カッコいいんですよねぇ。美しい。


さて。このミーティングの主たる目的は、杉田邸に集まって
ホンダ・エス・シリーズの歴史を検証しつつ、その仔細なディテールの研究をする……
のではなく、杉田さんの裏山にお邪魔して、タケノコ掘りをし
その後は皆でBBQを楽しむという、超楽しいプログラム。
(ギックリ腰の再発防止のため、タケノコ掘りは遠慮しましたがお土産もらっちゃった!)

もちろん、ただのBBQで終わる訳もなく
随所随所で○○のS600は○○だった! だとか
○○が××で△△なのは☆☆だから……などというディープな会話が
繰り広げられるわけですが(笑)。


お昼に那須会長が合流したところで、皆で記念撮影。
お天気もよく、ホントにいいエス日和、タケノコ日和でありました。
皆さんおつかれさまでした。

昨今、ポルシェ911の50周年ばかり騒いではおりますが
ホンダ・エスも今年で生誕50周年。
10月13日から14日にかけては、栃木県ツインリンクもてぎで
ホンダ・スポーツ(S360、S500、S600、S800)の生誕50周年イベント
HONDA Sports 50th Anniversary  が開催されますからね。

そちらもお見逃しなく。
もちろんモータープレスでも最新情報が入り次第お届けします。

ではでは。




2013.04.27 Saturday

ENGINE × PORSCHE 911 × Tetsu Ikuzawa

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記




皆さん、昨日発売のENGINE誌(新潮社 刊)は、もうお買いになりましたか?
今回の巻頭特集は『祝・生誕50周年! ポルシェ911、50年の50台。』
そう、ちょっと前のモータープレスでも予告したポルシェ911大特集であります。

表紙はパリ在住の矢嶋修カメラマンが、わざわざユノ・ディエールでナローの911を
撮りおろす気合いの入れよう(何がモチーフかはお分かりですね)です。スゴい!


お陰さまで今回は「もうこれ以上書けません……」ってくらい、沢山のページを
担当させていただいたのですが(多謝)、その中でも白眉は
久々のメディア登場(一昨年のENGINE誌以来)となる、生沢徹と911の物語。

……まぁ、この扉カットを見れば、その内容が尋常じゃないことだけは
お分かりいただけるのではないでしょうか?


ということで、原稿を執筆させていただくにあたり
本当に久々にゆっくりと生沢さんとお話する時間があったのですが
最近911シンパとなった僕としては、生沢さんの911評が今まで以上に
スゥーッと理解できて、実に新鮮なインタビューでした。
詳しくは(本屋で買って)中身をお読みください!
初公開の1967年ソリチュードの写真は必見です。


そんな生沢さんの勇姿は、来る5月4日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催される
第2回 FESTIVAL OF SIDEWAY TROPHY で見る事ができるはず!
宮坂宏チーフエンジニアによると、先日袖ヶ浦で行ったテストも行ったそうですから
準備は万端といったところでしょうか?

そうそう、もちろん今回も60sスタイルというドレスコードがありますからね。
皆さんお洒落して会場にいらしてくださいね!

© 2013 Porsche Japan KK. 

さて、そんなENGINE最新号のもうひとつのトピックは、付録でついているDVD!
『ポルシェその戦いの歴史。 前編』と題されたそのDVDにはなんと
1954年から69年にかけてのポルシェ・ワークスの活動をダイジェストで収めた
動画が収録されているのです!!

確かに昨年ミュージアムを訪れた時に、アーカイブ責任者のディーターさんから
1922年のオーストロ・ダイムラー時代から、相当数のフィルムが残されている
とは聞いておりましたが、カレラ・パナメリカーナ、ミッレミリア、ル・マン
ミュルブルクリンク、アヴス、ソリチュードなどなど、本当に素晴らしい映像ばかり。

個人的には、1960年代の718F2/F1のカラー画像に腰が抜けました。

© 2013 Porsche Japan KK. 

他には、1968年のデイトナ24時間での907による”デイトナ・フィニッシュ”の瞬間など
本当に資料性の高い動画ばかり。残念ながら音声が入っていないものがほとんどですが
このDVDだけでも買う価値あり。来月の後編も楽しみです。

ポルシェ・ジャパンさん、それぞれのノーカット版をDVDで出しませんか? マジで。



さて、今月はGENROQ誌(三栄書房 刊)でも色々お仕事をさせていただきました。
今月号の個人的なトピックは、数年前路上で大クラッシュを起こしニュースにもなった
ミスター・ビーンこと、ローワン・アトキンソンのマクラーレンF1が
マクラーレンの手により修復されたドキュメント。
アトキンソン自ら出演した、本当に素晴らしい記事。
これを読むだけでもお釣りが来ます。


僕はその中で、ジャン・ブガッティが父エットーレに贈ったといわれる
T57Cの記事(これ玉稿)や、フェラーリ250GT カリフォリニア・スパイダー、
そしてこのポルシェ・ジュニアトラクターの記事を担当させていただきました。

あのワルター・ロールが、ジュニアトラクターに乗って、ニュル最速ならぬ、最遅記録に
挑戦する……という内容なのですが、こんなタイトルを付けずにはいられませんでした(笑)。

ちなみに“燃える男の赤いトラクター”はヤンマーでしたね。
一方、こちらポルシェ・トラクターは1962年から井関農機によって輸入され
イセキトラクターの礎を築いたのでありました。


さらにさらに、働き者の僕(笑)は
2013年世界の自動車オールアルバム(三栄書房 刊) なる別冊もお手伝いしております。

日本市場で発売されているモデルのみならず、
いま世界で販売されているあらゆる新車を網羅するという
ある意味超マニアックなこの本。日頃新車の情報に疎い僕が
脳内情報を更新するには最適なお仕事でもあります(笑)。


この本、なにがスゴいって、本国で生産されているレギュラーモデルのみならず
現地法人が生産している派生モデルまでを徹底的に網羅しているという点。
なので、未だコンビバンが新車で生産されていたり(今年で生産終了だって!)、
あのサンタナが世界の片隅で生きながらえていたり……という事実を知る事ができます。


さらにさらに、世界中のあらゆる国々で作られている
名も知らない国民車やキットカーの類いも紹介。
こういう資料って、意外と存在しませんから一家に一冊必須です。
さすがに僕は、こういったカルトなページの担当はできませんが
それでもご想像のとおり、その編集&執筆作業は中々ハードなものでございました。

何はともあれ、なんか最近、良い本がいっぱい出てますね。
すっごく良い事(お財布の中は寂しくなるけど)ですな!

ではでは良い連休を!



2013.04.26 Friday

LOTUS 49 1967 ジョー・ホンダ写真集 by ヒロ

 

Motor Press(モータープレス)
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このモータープレスでも何度かご紹介している写真集

日本のモーターレーシング・フォトグラファーのパイオニア、ジョー・ホンダさんと
世界的な自動車モデルメーカー(最近は1/35ティーガーI なんて
超絶モデルもリリースされていますが)であるモデルファクトリー・ヒロとの
コラボレーションによって生まれた、写真集としてもうお馴染みですね。

その編集を手がけているのが、
日本のロニー・ピーターソン研究家としてお馴染み
ヤマダマ先生こと、モーターサイコ代表の山田剛久さん。

先月発売された同シリーズのポルシェ917も悶絶するような素晴らしい写真集でしたが
今月22日に発売された新刊は、これまた買わずにはいられないクルマをフィーチャー。

JOE HONDA Racing Pictorial Series by HITO N0.26


それはロータス49! 
しかも49Aと呼ばれるZF製のトランスミッションを装着した
1967年仕様に的を絞ったという、超マニアックな1冊。
さすがに世界広しと言えど、49Aだけをフィーチャーした資料は他にないのでは??

さっそく昨日、代官山TSUTAYA T-SITEに寄って、
英国のコウゾウさんの分を含めて2冊買って来ました(笑)。幸せです。


あんまりお見せするとネタバレになってしまうのでホドホドにしますが、
49のデビュー戦となった、'67年のオランダGP、ベルギーGP、フランスGP
イギリスGP、そしてイタリアGP(あのホンダRA300が勝った伝説のレース)を網羅。
特にオランダでの写真は、ZFミッションを脱着する時の様子など
資料性の高いディテール写真が数多く掲載されていて、とっても勉強になります。


いやぁ、昨年のJAPAN LOTUS DAYで見た、ロータス49/R4を見たときの興奮が蘇ります。
49がF1シーン、いや世界のモータースポーツシーンにもたらした革新的な功績については
いまさら語るまでもありませんが、この写真集を見ていると、
このクルマが当時のレベルをいかに超越していたのか? がよく分かります。必読。


また付録として、ジョー・ホンダさんが世界に旅立つきっかけを作った
1966年の日本インディの貴重なカラー写真も多数収録。
予選でエンジンを壊し、決勝DNSとなったクラークのタイプ38の画像を
これだけの量見られるのは、この本だけ! 


さらに個人的に49Aや38よりも、ズシーンと心に刺さったのは
1967年のF2 ポーGPの特集。
ある意味、クラーク・ファンにとっては忘れられないタイプ48 F2
(タイプ27と並んで僕の理想のロータス・フォーミュラのひとつ!)の
貴重なカラー写真がたっぷり載っています。
これぞまさに、ジョー・ホンダ・ワールドの真骨頂!

ジョーさんの写真らしく、クルマだけでなく当時の周囲の風景や人々も
たっぷり写っているので、5月4日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催される
コスプレの参考にもなるかも。

もうこれ以上、多くは言いますまい。これ、マストバイです。


そしてこの写真集を見ながら、1967年のティーム・ロータスとコスワースDFVの開発を
追いかけた、フォードの広報フィルム『Nine Days in Summer』を見れば完璧。
僕が大学生の頃(20年も前だ!)VHSで発売されて話題になりましたが
(たぶん人生で200回くらい見ましたね。暗記してるもの)
今でもユーロピクチャーズから発売されているDVD
(絶版になる前に買い! ですよ)


さぁ、そんなロータス・フォーミュラへの妄想を逞しくして
29日に筑波サーキットで行われるHFR フォーミュラーカップを見に行く事にしましょうか。

うーん、911と、エランと、ロータス51が欲しい……。ガルルルルル……。

ではでは。




2013.04.25 Thursday

童夢 私設ミュージアム 訪問記

 


Motor Press(モータープレス)
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こんにちは。
1ヶ月ほど前、このモータープレスでちょろっと書いた
童夢の新スポーツカー計画の記事を覚えていらっしゃるでしょうか?
その記事にRosso編集部の平井君が反応してくれて
急遽、童夢の取材が実現。昨日、平井君とともに米原の童夢本社まで出かけて来ました。


あんまり書くとネタバレになってしまうので
ここでは、取材のコボレネタを少し。

ここは、米原にある童夢の50%スケール風洞施設、風流舎の内部。
自動車用の模型用風洞施設としては国内最大級となるこの施設。
2000年のオープン時から、何度か訪問させていただいていますが、
巨大な風管の下のスペースに展開する、童夢私設ミュージアムは、ここの見物のひとつ。

当初は数台規模の展示でしたが、今回数年ぶりに訪れてみてビックリ。
一般公開していないのは勿体ない! と思うほど、充実した展示内容になっておりました。


今から10年近く前、カー・マガジンの企画でレストア前から追っかけさせてもらった
1981年のル・マンカー、童夢RL81にも久しぶりに再会。

個人的には、当時の取材も含めてとっても思い入れのある1台なので
いつか動く姿を拝めたら嬉しいなぁ……と思う次第。

おっ! そうだ。そういえば、フェイスブックのDome Racing Team のページ
(超レアな写真が一杯出てきます。要チェックです)に
当時富士スピードウェイで行われた貴重なテスト走行の動画がアップされていました。


当時国内テストを担当されていたのは、松本恵二さん。
よーーくみると、若き日の林みのるさんもいらっしゃいますね。


そんなミュージアムの中で、個人的に注目したいのがコチラ。
1983年型 童夢RC83C。
本格的な国産グループCカーの祖ともいえる1台で、
ティフ・ニーデル/エイエ・エルグのコンビで、この年の国内耐久選手権に出場。
8月の第2戦インターナショナル鈴鹿1000kmで4位という成績を残したほか
翌84年のル・マン24時間にも出場(DNS)しています。


エンジンはコスワースDFL。
童夢独自開発のベンチュリーカーとして誕生しましたが
林さんによると、後にフラットボトムに改修して走った方が速かったのだとか。
そういう意味でも、国産グループCの歴史を語るうえでは貴重な遺産のひとつといえます。

数年前にここで拝見した時には、某所からサルベージされた
フラットボトム仕様もまま(カラーリングも謎のイエロー)でしたが
見事’83年のベンチュリーカー仕様にレストアされていてビックリ。
いやぁ、良い物見させていただきました。

その後、童夢の林みのる顧問、鮒子田寛社長に長々とインタビューさせていただき
とっても面白いお話を伺えたのですが
その模様は、5月26日発売のRosso誌にて!

ということで、林さん、鮒子田さんお世話になりました。
あと、童夢の須川さん、色々ご配慮いただきありがとうございました。
またお邪魔いたします(笑)。

ではでは。




2013.04.24 Wednesday

23a COPPA DI KOUMI 2013 その3

 


Motor Press(モータープレス)
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今日は遅めの更新のモータープレス。
さて。先日のコッパ ディ小海のパドックを撮影しているときのこと。


カメラを構えて写真をとっていたら、フレームの奥になにやら
ピカーン! と後光の差す物体が目に入りました。
そう、天野さんのEタイプの上です、上っ!
あっ、あれはっ!!


うおぉぉぉぉーーっ! エスロク・クーペだっ!
それもウチのエスロク君と同じスカーレットに彩られた1台。


あれ? 今日はエスロク君で来たんだっけ? と錯覚しそうになりましたが
この日はスバゾール君でご出勤。

なにはともあれ、このクルマ
全体のオリジナリティの高さとコンディションの良さが只ならぬオーラを発しています。
うわぁ、すっごく気になるけど、このあと撮影しに行かなきゃだし……。
と後ろ髪をひかれる思いで、何回かシャッターを切って泣く泣く退散。くぅー。


しかーしっ、神様は僕を見捨てていなかった(笑)。
この日の最後のPCとなる清里の森で、エスロク・クーペとまさかの再会。
オーナーのMさんにもお会いできて、しばしお話が出来ました。


ちょうどコッパ ディ 小海が行われている
会場周辺にお住まいというMさん。
今回は参加されているお知り合いの応援に来たとのことでしたが、
この周辺のワインディングは、日頃の周回コースなんだそう。
いやはや何とも羨ましい限り。

そんなMさん、日々のメンテナンスなどはご自身でされているそうですが、
エンジンはレッドゾーンまでストレスなく回るほど絶好調。
さらにボディのコンディションも、仕立てもいい。
ホント、素晴らしい状態のS600クーペでございました。


もちろん、インテリアもご覧のような素晴らしいコンディション。
うわぁ、ウチの子に付いていないセンターコンソールパッドや、
エスロク・クーペ専用ルームミラーも付いている!

うーん、ふむふむと、勝手ながら色々勉強させてもらいました。


そしてフロントグリルには、これまたミントコンディションのこんなバッジが!
おおー。一時期某ネットオークションによく出品されていましたが
最近高くなって、手がでなくなっちゃったんだよなー。買っときゃ良かった。

さて、Mさんとの会話で話題になったのですが
わずか1800台しか生産されなかったエスロク・クーペって、
一体何台が日本に現存しているのでしょうね。
イベントなんかに行ってもあまり見かけないですもんね。
もしかすると、S500なみにレアなのかも……。

うーむ。

ちなみにウチのエスロク君は、Mさんちの子のように
のびのび走れる環境になくて可哀想ではありますが
それでも近所のお使いや、気晴らしにチョコチョコ走ってます。
週末は、HTCCのタケノコミーティングに出動予定です(笑)。

ではでは。



2013.04.23 Tuesday

23a COPPA DI KOUMI 2013 その2

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



こんにちは。
今日はつらつらと、小海で見かけた
気になったクルマたちを紹介してきましょうか。


まずはコチラ。立派なボンネットマスコット(ルネ・ラリックのチャボ?)の主は……。


今回の小海に現れたニューカマー、1936年式ブガッティT57。
T57といえば、故ボブ・ハサウェイさんが持ち込んだ個体が有名ですが
他にも羽仁コレクションにあったりしますよね。
一体何台のT57が日本にあるのでしょう?


このT57は、4シーターの2ドアクーペ “Ventoux”(ヴァントー)。
確か上記の2台もヴァントーだったはず。
T57といえば不運な事故で夭折した天才、ジャン・ブガッティの代表作のひとつですよね。


3257ccの直列8気筒DOHCユニットをちらり。
過給器なしでも135psを発揮するというこのエンジン
結構、搭載位置が低いんですね、ほほう。

なんで戦前車は門外漢の僕が、こんなにT57に注目したのかというと
実は今月26日発売のGENROQ誌(三栄書房 刊)で、
このT57ヴァントーをベースに、ジャンがエットーレのためにデザインした
クーペの記事を担当したからなのでした(笑)。
一読の価値アリです。はい。


以前、そのGENROQ誌でも取材させていただいた、神谷さんの
フレイザーナッシュBMW 328も元気な姿を見せていましたね。

この328は、昨今トランポネタでも話題のエキュリー・エコスの創始者
デイヴィット・マーレーがファーストオーナーという由緒正しい1台。
1937年のル・マン24時間や、1938年のドニントンTTなどに出場歴のある個体であります。


そして1950年式のヒーリー・シルバーストーンの姿も!
独自設計のラダーフレームに凝ったフロントのダブルトレーリングアームサスをもつ
ドナルド・ヒーリーの代表作のひとつですよね。

個人的にシルバーストーンっていうと、低いレーシングスクリーンのイメージなんだけど
スクリーンが変わるだけで、結構雰囲気が変わるんだな。


このイベントの常連のひとり、田中さんの1956年型ロータス11 Sr.1。
助手席でナビを務めていたのは、あの影山正美選手でございました。


そういえば、ロータス勢の参加が少ないのも寂しかったな。
この1961年式のキレイなエリートは、東京から参加の山本さん。
やっぱジョン・フレインリングは天才だな。うん。


昨年はビカビカの356プリA、一昨年はヴァレルンガで出場していたカモスズさんは
今年再びデ・トマゾ・ヴァレルンガで登場。
個人的には、上目よりも、ちょっとアオリ気味のこの角度からが
一番カッコよく見えると思うんですよ。狙ってた甲斐がありました(笑)。


まだまだ、いっぱい紹介したいクルマがあるんですが、
何を差し置いて個人的にとーーーっても注目していたのがコチラ。
そうです。1966年式のポルシェ911。エントリーリストが発表された時から
ずっと注目してました(笑)。

当時の純正色、サンドベージュに彩られたこの極初期の911は
超貴重な当時モノの純正クーラーも装着したオリジナリティのとっても高い1台。
前オーナー(?)所有時に、スタジオ撮影させていただいた個体そのものだと思います。


いやぁ、やっぱりSWBの鉄チンホイール+キャップ付ですよっ!
他のどの911にもない、この可憐さがステキ。

ホント、いいものを見せていただきました。
小海見聞録はまだ続きます。

ではでは。




2013.04.22 Monday

23a COPPA DI KOUMI 2013 その1

 
Motor Press(モータープレス)
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今朝起きたら、フェイスブックが
佐藤琢磨インディ初優勝の話題でもちきりでビックリしました(笑)。
日本人が海外トップフォーミュラで優勝するのは史上初ですからね!
琢磨選手おめでとうございます。
きっと天国のマイクも喜んでますよ。


さて。
色々と話題の多かったこの週末、僕は長野で行われた
第23回 コッパ ディ 小海にお邪魔してきました。


今回で23回目を迎えた、日本のヒストリック・レギュラリティランの
老舗ともいえるこのイベント。特にイタリア&フランス系の小排気量スポーツカーが
集まる事で有名ですが、今年は同じ週末に様々なイベントが重なったのと
天気予報が悪かった事も重なってか、例年に比べるとちょっとエントリーが少なめでした。

無論、ヒストリックカーシーンが盛り上がるのは良い事ですし、
日本の気候を考えると、どうしても春と秋に集中してしまうのは致し方ないのですが
もうちょっと共存共栄を考えても良い時期に来ているかもしれないですね。


……参加台数が少ないとはいえ、粒ぞろいの個体が集まるというのは変わらず。
今回も色々目を楽しませていただきました。
そんな話題はまた次回。


土曜日は朝から日差しも出て、あまり寒くもなく、絶好のイベント日和って感じで
スタートしたのですが、その一方で、深夜から中央道が事故で通行止めになっていたり
このイベントの主要ルートである国道141号線で大事故があって通行止めになったお陰で
いきなりルート変更を余儀なくされたりと、波乱の幕開け。
ただ、そこはさすが老舗イベント。速やかに滞りなく修正が行われ
全車無事にスタートしたのでした。こちらは河合/鈴木組の1954年DB HBR。


小海をスタートし、麦草峠を走るのは、
中村/中村組の1957年型アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スプリント・ヴェローチェ。

初日は小海をスタートとし、八ヶ岳からビーナスライン、車山高原を経由して
諏訪湖で休憩。その後、清里から小海に戻るという223kmのルート。
先週は桜が満開で暖かだったとのことですが、ちょっと涼し目の気候は
ヒストリックカーにとっては、逆に幸いしたかもしれませんね。


それでも八ヶ岳の標高の高いところには、まだ雪が残っていたりして。
服部/加藤組の赤い1962年型ジュリエッタSZ 2のボディに映えてキレイ!


今回、アルピーヌ勢がいなかったり、アバルト勢も少なかったこともあって
ポルシェ356と、アルファ・ロメオ・ジュリエッタ系が一大勢力? を形成しておりました。

いつ見ても、このカルマン・ハードトップを被った小林/齋藤組の
1957年型ポルシェ356A はステキですねぇ。


このイベントではお馴染みとなった、福田さんのフィアット500”CARABINIERI”も力走。


最初は、午前中だけ見学して帰ろうかな? と思っていたんですが
結局なんだかんだ言って、最後のPC競技の清里の森までお付き合いしてしまいました(笑)。

それにしても、このジャガーEタイプS2の天野/大浦組を
はじめとしたベテラン勢の皆さんの上手い事、上手い事。
昨年、elan+2さんと出たコッパ ディ東京での失態を思い出して恥ずかしくなりました(涙)。


……で、清里でのPCも終盤を迎え、この安藤/安藤組の1959年型トライアンフTR3が
やってきたあたりから、急にあたりが暗くなり始め、ポツリポツリとみぞれが!

4時を過ぎると、一気に雪になってババーーッと降り始め、いそいそと退散。
なんでも、そのまま雪は止む事なく、翌日日曜の競技は中止になったそうです。
(エントラントの皆さんはホテルに午後まで缶詰になったのだとか!)

まぁ、これも大自然を相手にしたヒストリックカーイベントの醍醐味(笑)。
エントラントの皆さん、ギャラリーの皆さん、そして主催の皆さん
おつかれさまでした!

ではでは。


2013.04.19 Friday

ASTON MARTIN HERITAGE

 

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極個人的な自動車偏愛日記



ポルシェ911の50周年、ホンダ・エスの50周年
ジム・クラーク&ティーム・ロータスのタイトル獲得50周年など
いろいろなアニバーサリーイヤーとなっている2013年ですが
ひとつ、大事なメイクスを忘れていますよね。

そう、英国スポーツカーメーカーの雄、アストン・マーティンが
今年創業100周年を迎えるのです。


そして昨日のこと。
綱町三井倶楽部で開催された英国のプレミアムブランドが共演するイベント
「ブリティッシュ・プレミアムブランド・ナイト」の会場において
アストン・マーティン・ワークスのレストア部門である
アストン・マーティン・ヘリテイジによってレストアが行われた
1964年型DB5の完成披露式が行われたのでした。



聖地ニューポートパグネルで、熟練した職人たちが手がける
レストア工房として活動をしている、アストン・マーティン・ヘリテイジ。
今回レストアされたDB5は、昨年のグッドウッド・リバイバルの会場に設けられた
彼らのブースにも展示され、彼の地で話題になった個体そのもの。
ボディサイドには、WORKS COACHBUILT と、ワークスでレストアされた
証となるエンブレムが付いています。

今回オーナーのご好意で、各部をマジマジと見させていただきましたが
さすがワークス、特にボディの修復は素晴らしいものがありました。
良い物みたな。

ちなみにアストン・マーティン・ヘリテイジでは、通常のレストア以外に
このような、DB4/5/6に装着できるエアコンキットなども製作しているのです。

個人的には、貴重なクルマはなるべくオリジナルで維持すべき
(ちなみに今回の個体にもエアコンは装着されていませんでした)だと思っていますが
メーカー自らが、なるべくオリジナルの雰囲気を壊さないように
こうしたアフターパーツをリリースするというのも、なかなか興味深いアプローチ。
写真で見る限りには、結構サマになってますよね。

このアストン・マーティン・ヘリテイジに限らず
先日紹介したポルシェ・クラシックや、フェラーリ・クラシケ
そしてメルセデス・オールドタイマー・センターなど
彼の地のプレミアム・ブランドではワークスのレストア部門を充実させているのが
昨今のトレンド。

例えばホンダあたりが、エスの50年をきっかけにして
ヒストリックモデルの本格的なサポートを始めたりすると
日本の自動車界もなかなか捨てたもんじゃないな……となるんですけどね。

さて、この週末はコッパ・ディ小海や、ブリティッシュ・クラシック・マラソンや
フェラーリ・デイズなど、各地でいろいろなイベントが予定されていますね。
ちょっとお天気が心配(地震も心配)ですが
僕はコッパ・ディ小海の方にお邪魔する予定でございます。

ではでは。




2013.04.17 Wednesday

Mini Moke Team Lotus Gold Leaf with Lotus 47

 

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久々にロータス・ネタです。

フェイスブックの方では既に話題になっていますが
一昨年にスパークモデルから発売されるや否や
日本中のマニアの争奪戦(ホントそうだった)となり、市場からアーーーーッと言う間に
消えてしまった幻の1/43モデルカー
“Mini Moke Team Lotus Gold Leaf with Lotus 47 #8 on trailer - Silverstone 1968”が
PLANEX COLLECTION から再販されることになりました。拍手!

実はコレだけは、最近ミニカー集めを止めた(といいながら911とか買ってるけど)
僕も欲しいと思いあっちこっちを血眼になって探したのですが、
軒並みどの専門店も予約で完売。
万が一某オークションサイトに出品されても、ものすごいプレミア価格で取り引きされていて
とても手が出せずに悔しい思いをした一品。
それを最近トランポ大好き菌に感染した(笑)、CTL Japanの久保田さんが
スパークモデルに掛け合って、500台の再生産を勝ち取ってきた! というのが事の顛末。
久保田さんブラボーッ! しかもちゃんとゴールドリーフのステッカーを貼った状態で
リリースするんだとか。
早速FBで発表したらすんごい反響で、今日から予約を始めたそうです。乗り遅れないと。

……で、今日はこのモーク・トレーラーの考察。


僕がゴールドリーフ・カラーのモーク・トレーラーの存在を知ったのは、
このスパークのミニカーが初めて。1968年のシルバーストーン仕様と商品名には
書かれていますが、探しても資料は皆無。発売時にスパークから流れたこの写真
(しかも解像度が低いんだよね)が唯一の証拠。

調べていくと、確かに当時ミニ・モークには、このようなファクトリー製ハードトップが
用意されていたようですが、どんなにチューンしても47を載せて実際に使うのは
役不足だと思うのですよ。

photo:Kozo Fujiwara(B-Rev)

そこで注目したいのが、トレーラーに積まれた47のディテール。

これはかつて取材したことのある、68年のティーム・ロータスのワークスカー、47A。
この個体のシャシーナンバーは47/69で、68年用に2台製作されたワークスカーのうちの1台。
ちなみにもう1台の47/70が日本に生息しているのは、マニアの皆さんならご存知のとおり。

photo:Kozo Fujiwara(B-Rev)

さて、ここからが本題。
1966年にデビューした47が、ヨーロッパS1と同じスタイルをもっていることは
有名な話ですが、68年用の47Aはワイドボディ化されると共に
各部のディテールが当時の市販車であるヨーロッパS2風にモディファイされているのです。
(市販車のプロモーションを思えば当然ですが)

左がカスタマー仕様の47(S/N:47GT/68 今は日本に生息)。右が47A。
一番の分かりやすいのが、47がフラヴィア・ザガート・スポルトと同型のテールレンズ
なのに対して、47AがEタイプSr.2やエランS4などと共通のレンズになっているところ。
こうして見ると、6.25-12.5-13(当時のスペック)のリアタイヤを履くために
かなりボディがワイド化されているのも分かりますね。

photo:Kozo Fujiwara(B-Rev)

ちなみにこちらが、47Aのコックピット。
インパネの意匠も、ヨーロッパS1からS2のモノに変わっているのがわかると思います。


そこで改めて件の写真を見てみると、リアに載せられた47のテールレンズが
47Aではなく47であることが分かりますよね。

……ここからは憶測になるのですが
おそらくこのモークと47のセットは、実戦で使われたものではなくて
この年からスポンサーをはじめたゴールドリーフのプロモーションのために
作られたものではないかと……。

68年に47Aがシルバーストーンを走ったレースは、同日開催を含め6レースあるのですが
10月19日に B.R.D.C.ゴールドリーフ・クラブマン・チャンピオンシップなる
ゴールドリーフが冠のレースがあるんですよね。実に怪しい(笑)。

じゃあこの47の正体は? ということですが
個人的には今もチャップマン家に保存されている、ノンレースの47じゃないか? と思うんです。
当時のロンドンレーシングカーショーに展示された個体らしいのですが
今の状態は真っ白ではなくゴールドリーフカラー。
何故かとクライブに聞いたら、「当時プロモーションのために塗ったみたいだよ」
と言われた記憶が……。

真相は如何に?

ではでは。





2013.04.16 Tuesday

レンジローバーのすべて

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記



こんにちは。

まずは速報。
先日、映画『RUSH』の情報をアップしましたが
コメント欄に書き込んでいただいた相田和与さんによると
配給会社のギャガによって、2014年に日本公開される予定なのだそうです。
おおーーー! これは楽しみ。盛り上げましょう(笑)。
相田さん、ありがとうございました。

さて、ちょっと宣伝。

年明けのENGINE誌の大試乗会で乗せていただいて
あまりのスゴさに、あっちこっちで「いいぞーいいぞー」と叫んでいたら
色々レンジローバー絡みのお仕事をいただきました。
叫んでみるものですね(笑)。はい。


今回お手伝いさせていただいたのは
この12日に発売されたモーターファン別冊『レンジローバーのすべて』(三栄書房 刊)

1冊まるごと、新型レンジローバーというこの本、
錚々たる面々に混じって、原稿書いたり編集したり
いろいろ携わられていただきました。

©Jaguar Land Rover Japan Limited

前回大磯で乗った5リッター・スーパーチャージャーの上級モデル
オートバイオグラフィーは、それはそれは超絶な乗り味のスーパーSUVで
思いっきり目からウロコが落ちたのですが
今回乗せてもらった5リッターNAのヴォーグもこれまた絶品。

どれにしようか非常に迷いますが(←買えもしないのに)
個人的にはオートバイオグラフィーに一票かなぁ。

いずれにしろ、本気で新しいレンジが気になっている方が必読の1冊でありますよ。

©Jaguar Land Rover Japan Limited

ということで、先月はずっとランドローバー/レンジローバー漬けの
日々を送っていたのですが、昔の資料や写真をひっくり返していたら
初期モノの2ドアレンジに恋をしてしまいました(ポッ)。
ほら、シンプルでカッコいいですよね。特にイエローとかブルーとか
明るいポップな色で塗るとカッコよろし。

©Jaguar Land Rover Japan Limited

室内も、昔のローバーサルーンって感じでいいでしょう。
昔は、乗るとユルユルで接地感のないフィーリングがどちらかというと嫌いでしたが
なんかたまにはそういうのも良いかな? と思ってしまう今日この頃。
年をとった証拠でしょうか?

でもいざこの2ドア・レンジを探してみると、結構(彼の地で)いい値段してるんですよね。
はぁ(ため息)。

©Jaguar Land Rover Japan Limited

個人的には、初代レンジもそうですが、シリーズ2、シリーズ3あたりの
ランドローバーにも惹かれるものがあるんですよねぇ。
しかも、昔の広報写真を整理していると、こんな写真がポロッと
出てきたりするものだから始末が悪い!

これはドナルド・キャンベルがドライブした有名なレコードブレーカー
ブルーバード・プロテウスCN7が、1960年にグッドウッド・サーキットで
お披露目されたときの1枚。
こういう“働くランドローバー”の姿に弱いのですよ。


そうだ、グッドウッドっていえば
3年前に行ったグッドウッド・リバイバルの会場でも“働くランドローバー”の姿に
ヤラれて、ランドローバー熱が盛り上がったことがあったっけ。


あんま進歩ないなー。
でも、こんなランドローバーでロータス51を載っけたトレーラーを引っ張るのが夢。

てなわけで、サボってないで原稿書きます。
ではでは。




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