2014.03.30 Sunday

Goodwood 72nd Members' Meeting

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんばんは。
実はこの週末、英国グッドウッド・サーキットで
7月のフェスティバル・オブ・スピード、9月のリバイバル・ミーティングにつづく
第3のイベント、72nd メンバーズ・ミーティングが開催されています。

しかしながらこのイベント、エントリーはもちろんのこと
観戦チケットでさえもグッドウッドのメンバーでなければ入手できない(しかも限定)
という、これまでにない限定イベント(なんとプレスでも入場不可!)。

でも、これまで1966年以前という縛りのあったリバイバルとは違い
ターボ時代のF1や80年代のプロトタイプ・スポーツ。
さらに70年代から80年代のツーリングカーをフィーチャーしたレースなど
これまでにない新しいカテゴリーが用意されているのが最大の魅力。

©2014 The Goodwood Estate Company Limited. 

うー、見たい! 見たい!! と思っていたら
その70〜80sツーリングカーレース“ジェリー・マーシャル・トロフィー”
(そのネーミングが泣ける!)のオフィシャル動画がアップされました。
早速どうそ!



いやー。これは楽しそう。
totipカラーのGTV6 Gr.Aの目指す先はココじゃないですか? portagoさん!

©2014 The Goodwood Estate Company Limited. 

ちなみに現在、このGoodwood 72nd Members' Meetingには
我らが英国特派員のコウゾウさんが潜入中(さすがっ!)。
関係各位の皆さん、お仕事お待ちしております(笑)。

ではでは。



2014.03.28 Friday

今月はポルシェ祭り

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
今週はずっと出ずっぱりでなかなか更新できてませんね。
そんな中、今月もいろいろお仕事させていただいたものが書店に並んでおります。




まずはお馴染みGENROQ誌(三栄書房 刊)。
今月は各誌とも、ジュネーブ・ショーがメイン。

しかしながら、そこで是非ご覧頂きたいのがコチラ。


いまだ現役のラリーストとしてヒストリックラリーなどで活躍する
ワルター・ロールの特集。
なんとドイツ、ザンクト・エングルマールにある彼の自宅を訪問し
そのプライベートに迫るという内容。

彼のガレージ(実はポルシェコレクターなのだ)も必見なんですが
何といっても、彼のクールながらユーモアに溢れた人柄が滲み出る原稿は必読です。


そして僕自身一昨年お邪魔したことのある、ポルシェ・ミュージアムの秘密倉庫。
その今を紹介する記事なのですが、僕が行ったときからさらに進化(深化?)している
様子に驚愕。あーーーーこんなクルマも現存してたんだーーー!
と驚きのラインナップ。これ保存版です。


さらに今ポルシェ ジャパンの各ディーラーで発売中の50周年記念誌
「911×911」を紹介する原稿も書かせていただきました。
この本、900ページ以上! という前代未聞の写真集なんですが
その内容がスゴい。さすがポルシェミュージアムが満を持して出版しただけあって
すんごい事になっています。

あと、全国のディーラーでポルシェ・クラシックの純正パーツが入手できるようになった!
という朗報についてもレポートさせていただいています。
くぅー、どーしてこう環境が整いつつあるのに、911(もしくは912)への道は
遠のいていくのか! 悔しい。


そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、この3月26日から7月13日まで
シュトゥットガルトのポルシェミュージアムでは
ル・マン24時間へのLMP1カテゴリー復帰を記念して
新たな特別展「永遠の24時間 ル・マン」を開催いたしているそうです。

この企画展。もちろん、歴代のポルシェ・ル・マンカーが展示されているのですが
特筆すべきは……


なんと今年のル・マンに挑む919ハイブリッドが展示されているのですっ!
うわー。これは見たい。
きっとデビュー前の極初期の状態を見ることができる! というのは
何年か経つと、ジワ、ジワッと効いてくると思うんだよなー。


でもって、明日29日は恵比寿のRacers' Cafeで

いやーなんか今月はポルシェ祭りだな(笑)。
ベロフ・ナイトの方はまだ席に余裕があるかもしれないので
行ってみたい! という方は、Racers' Cafe に直接聞いてみてください。


そして既に3月10日に発売済みですが
でもお仕事させていただいております。
おそらく日本に存在するプジョー2008 関係の本としては決定版といえる
内容になっておりますので是非。


……ということで、今月は結構あっさりした露出でしたね(汗)。
……でも実は水面下で、ディープなディープなポルシェネタなど
いろいろ進行中なのでありますよ。そんな話題はまたいずれ。

ではでは。






2014.03.25 Tuesday

Strakka DOME S103 DEBUT !

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
すでに童夢のHPなどでも発表されておりますが
今年のWEC LMP2クラスに英国ストラッカ・レーシングからエントリーする
童夢S103 ニッサンが完成し、シェイクダウンを行ったとの一報が!

©Strakka Racing

昨年にS103の開発を発表して以来、
完成予想のイラストや、風洞モデルが公開されてきたものの
ここ暫く、その動向が公表されてこなかったS103プロジェクト。

それが先週末になって、突然ストラッカで
組み立て作業が進められている……というニュースが入ったと思うや否や、完成。早っ。
今回は真横のみの写真しか公開されていないので、
フロント周りや、サイドボディなどの造形がどのようになったのか?
早く他の角度からの写真も見てみたいですね。

©Strakka Racing

ティームの本拠地傍の空港で行われたというシェイクダウンも無事終了。
このあと本格的なテスト、参戦に移るというS103。
果たして強豪ひしめくLMP2クラスでどのような闘いを繰り広げるのか?
いやぁ、今年のル・マンが楽しみだなぁ。
そしてきっと、富士でもその勇姿を拝めるのですよね。

ではでは。


2014.03.24 Monday

CADILLAC CTS & CHEVROLET CORVETTE

 

こんにちは。いや、こんばんは。
今日はちょっと……いや、だいぶ早起きして大磯まで。


ゼネラルモーターズ・ジャパンさんのお誘いを受けて
この4月から発売が開始される話題のニューモデル、2車種に試乗してまいりました。


まずは、2002年に初代が発表されて以来、キャデラック・ブランドの
ミドルサイズ・スポーツセダンとして君臨しているCTS。
このたび登場の3代目は、より低く、長く、スリムになって登場。
リアの居住性などが改善されたのも朗報。


「キャデラック」というと、やはりアメリカの繁栄の象徴! というイメージをお持ちの方も
多いかと思いますが、タッチパネルのセンタースクリーンや、様々な情報が
表示されるメーターナセルのモニターなど、ある意味で今のアメリカっぽいCTS。
最初はいちいちウォーと驚くけど(笑)、
使ってみると、これが分かりやすくて使いやすい。へぇー。


そしてエンジンはなんと2リッターの直4DOHCターボ。
思いのほかコンパクトで、結構奥に押し込まれるように積まれてます。

えーっ! キャデラックなのに2リッターの直4ーっ!? と侮るなかれ。
このエンジンがパワフルなうえに、キビキビとレスポンスよく、本当によく走る。
電子制御6速ATとのマッチングもよくて、オートマモードで走っても
パドルシフトをコキコキ操作して飛ばしても気持ちいい。

個人的にはスポーツモードの足さばきはもとより
ツーリングモードの足さばきが味わい深くて感動しました。
ということで、“アメ車”とか、“キャデラック”という
イメージや先入観を持たずに是非乗っていただきたい1台。
結構目からウロコがボロボロ落ちまくります。


そして2013年1月に発表された7代目コルベット。
発表されたときに見た写真からして衝撃的でしたが、実物はそれ以上。
”カッコイイ” を形にすると、こーなります! というお手本のようなスタイル。
赤や黄色も似合うけど、白っていうのも存在感があってステキ。
ま、何色でもカッコいいってことで(笑)。


個人的には、この角度からのリアビューに萌えました。
写真では影になってますが、リア中央に構えた4本出し(!)のマフラーだけでイケます。


この日の試乗会には、466psのドライサンプ式ユニットを搭載した
ハイパフォーマンス版のZ51(7MT & 6AT)とスタンダードのクーペ(6AT)の3種類が
用意されていたんですが、Z51に人気が殺到したため。6ATのクーペに試乗。

なーんだZ51のマニュアル乗りたかったなー、と乗り込んでスタートしてから
ものの数秒(!)で前言撤回。この新しいコルベット、なんかもの凄く良いクルマな予感。

そして走り出してから数分後に予感的中。
もーエンジンといい、ギアボックスといい、足まわりといい
インテリアの演出といい、エグゾーストノートといい、スタイリングといい
手触りといい、使い勝手といい、乗り心地といい……すべてが最高。そして最強。愛してる!
いやぁGTとしても、スポーツカーとしても洗練されてるし、速い。
それでいて、ちゃーーーーんと全てがコルベットしてる(←これスゴく大事)。

もう●●や●●、さらに●●(自主規制)なんて乗ってる場合じゃないかも。


そしてそしてシートが驚くほどいい。
バッチリホールドしてくれるのに、優雅でソフトで優しい。
たぶん24時間乗り続けても疲れないと思う。レンジローバーのシート以来の衝撃。

ということで、僕の中の新型車ランキングで
これまで同率1位に君臨していたレンジローバーとポルシェ・ボクスターを
引きずり降ろして新型コルベットが堂々1位に輝いたことをここにご報告します。

おめでとうございます。
ありがとうございます。

ではでは。


2014.03.20 Thursday

Racers' cafe 『ベロフ・ナイト』もうすぐ締め切りですよ!

 

こんにちは。

気付けば先週のTHE GREAT BRITISH RALLY 以降
ずっと更新をサボっておりました、すんません。

さて、この3月29日(土曜日)に東京恵比寿の
Racers' Cafeで開催される
Racers’ Café MOTOR SPORTS NIGHT Part2 『BELLOF NIGHT 』


ここ数日、いろんな方から「当日行けばいいんだよね?」と
問い合わせをいただいているんですが、完全予約制なので
事前に申し込みをしていただかないと、当日の入場ができません!!
改めて下記を参照のうえ、Racers' Cafeの方に直接お申し込みください。はい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

●イベント名:ベロフ・ナイト
●開催日時:2014年3月29日(土曜日) 19:00 ~ 21:00 (開場18:30)
    東京都渋谷区恵比寿西2-11-9プラネックス ボルタ1F
  
内容:スペシャル・トークショー『ステファン・ベロフ』
   ゲスト:原 富治雄(フォトグラファー)
       小倉 茂徳(モータースポーツ・ジャーナリスト)

参加プラン:Aコース:2万円
       コースディナー、フリードリンク
              + 1/43 ポルシェ956 ステファン・ベロフ 
       1983 WEC IN JAPAN FUJI

               Bコース:5000円
      コースディナー、フリードリンク


●参加申し込み
参加のお申し込みは、お名前、ご連絡先、希望の参加プラン、出席人数(代表者の場合)を下記まで電話かメールでご連絡ください。

Racers’ Café
電話:03-6809-0687
e-mail:racerscafe.ebisu@gmail.com

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ちなみにこのイベント、不肖フジワラが司会進行役を仰せつかっているのですが
先日原カメラマンを打ち合わせをさせていただいた時に見せていただいた
写真が、また鼻血モノ。

これまで何処にも発表して来なかったベロフの秘蔵写真が満載です。
個人的にはマウラー・ワークスで参戦していた時のF2時代の写真に萌えです。


また、ベロフのオフィシャルファンクラブに連絡したところ
来場した方全員に配って欲しいと、貴重なプロマイドが送付されてきました。
これはお宝。

ちょうど、日本でのF1ブームが始まる前に華開き、散っていったということもあって
ベロフのことを余りご存知ではない、という方もいらっしゃるかもしれませんが
ミハエル前に現れた孤高の天才レーサーの人となりに触れると
きっとファンになってしまうこと請け合い。

では皆さん、恵比寿でお会いしましょう!

ではでは。
2014.03.14 Friday

THE GREAT BRITISH RALLY IN TOKYO 2014

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
今朝はちょっと早起きしてミニ太君に乗って英国大使館へ。


そーいえば、今週の月曜日もケータハム・セブン160の発表会でお邪魔したばかり。
英国大使館には何回かお邪魔してるけど、この建物(広い敷地にいっぱいあるのだ)
に入るのは初めてかも。


ここに何をしに来たのか? というと
本日から明日にかけて関東近郊を舞台に行われる英国車専門のラリーイベント
THE GREAT BRITISH RALLY IN TOKYO 2014(GBRIT)のスタート前に行われた
アストンマーティン・アジアパシフィック主催のブレックファーストに
お呼ばれしたからなのでありました。


ちなみにこのGBRITは、日英和親条約締結160周年を記念して
グローブ・トロッタージャパンをメインスポンサーに
BLBG (ブリティッシュ・ラグジュアリーブランド・グループ)株式会社主催で
行われたもので、今回はプレイベント的な意味合いが強いのだとか。

オープニングでBLBGの田窪社長が挨拶したとおり
設定されたコースは、明治時代より日本を訪れた英国人が好んだ所縁の地を設定。
富士箱根、伊豆を巡り、箱根 富士屋ホテルに宿泊し、
東京ステーションホテルでゴールを迎えます。


これまで英国大使館を舞台に、自動車関係の発表会やレセプションが
行われたことは数多くありましたが、こうしたイベントのスタート地点として
使われるのはこれが初めてのことかもしれません。

ということで、スタート前にはティム・ヒッチンズ駐日英国大使自らが
流暢な日本語でスピーチをしてくださいました。


そして朝10時すぎに各車スタート(大使自らスタートフラッグを振る!)。
今回は30台限定ということでしたが、集まった顔ぶれは錚々たるもの。
こちらは1924年型のベントレー3リッター。あの白洲次郎の愛車「XT 7471」です。
ドライブするのはオーナーであるワクイミュージアム館長の涌井清春さんと
次郎の孫であり、文筆家の白洲信哉さん。


このモータープレスでもお馴染みの関口さんは、愛機ロータス・マーク8で出場。
今回唯一の純コンペティションマシーンでした。


こちらのEタイプ Sr.1 クーペはジャガリアのボス、後藤さん。


そしてミニ・マルヤマの丸山和夫さんは、これまた伝説のミニ・スプリントで登場。
その昔、カー・マガジンに掲載され一斉を風靡した1台ですね。


今回参加したクルマの中でも珍しいのが、このエラン・エステート。
ドライブするのは、オーナーでもあるCTL JAPAN代表の久保田さん。

僕がこのクルマを見るのは、その昔、前オーナーのマルコム・リケッツが
所有しているときに見せてもらって以来。いやぁ懐かしい。


今日の夕方に富士屋ホテル、明日の11時に大磯ロングビーチ。
そして明日午後5時に東京駅にゴールの予定ですから
どこかのタイミングでこの世界に2台しかない貴重なエランを見ることができるかも?


そしてシンガリを務めるのは、世界最小の自動車ピールP50。
最近復刻されたらしくて新車で入手可能なんですってね。へー。

ここに紹介した以外にも新旧様々なクルマがエントリーしているので
ちょっとした『走る英国車博物館』といった感じで楽しめます。

ではでは。



2014.03.13 Thursday

Go Formula Ford

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。

ここんとこ、加速度的に盛り上がるフォーミュラ熱(しつこい)ですが
某海外オークションサイトでこんな本を見つけ手に入れました。


その名もズバリ
『Go Formula Ford How to start single-seater racing』(Brian Smith著/Foulis 刊)

フリーランスのジャーナリスト/フォトグラファーであり、
自身もブラバムBT16改FFでフォーミュラ・フォードに参戦する(おおっ!)
ブライアン・スミスの手による、指南書。

うーん、なんか共感できる境遇(笑)。


『Why go racing?』からはじまる本書は、
どうやって始めるのか? から、走り方のセオリー解説、
クルマの選び方、装備、レースの手順、コストなどなど、
参戦に関するあらゆる要素が、約120ページにわたり解説されています。


また途中には少ないながら写真も掲載。
1969年頃のフォーミュラ・フォード・シーンを写した
今となっては貴重な写真が見られます。


その中で気になったのはこの1枚。
解説を読むと、ニック・ブリタンのワークス・ロータス51Cとあります。

おおー。51にワークスカーがあったんですかね?
(デイブ・ウォーカーの乗ったジム・ラッセルの61もワークスみたいな
   ものだったから、可能性はゼロではないかも)
ただ、ニック・ブリタンや、ワークス51Cに関する資料って調べても何も出て来ないのです。
謎だ。でもすんごく興味ある(笑)。

 
また当時のフォーミュラ・フォードのスターであった
フランク・ウィリアムズ・ティーム所属のトニー・トリマーの写真も出て来ます。
いやぁこの写真、時代を感じさせていいなぁ。


あと1969年3月時点でのフォーミュラ・フォードのレギュレーションが
しっかりと収録されているのも、この本のポイント。


さらに巻末に入ってる、デュロンとヒューランドの広告に萌え。
あー、ヒューランドMk8に頬ずりしたい(笑)。

実はこんな本を買っている一方で、某国でロータス61Mやロータス51A/Cスペックの
売り物を見つけ、特にロータス51に関しては数週間オーナーとやり取りを行ったうえに
現地在住のエージェントの方に現車確認までしていただいて、購入寸前(!)まで
辿り着いたのに、最終的に購入を断念(シャシーのオリジナリティに問題があったのだ)
したばかりなので、ここ数日ちょっとブルーです(涙)。

くぅー! 絶対ロータス51買ってやる!!
売り物情報、世界的にお待ちしております(笑)。

ではでは。



2014.03.12 Wednesday

R.I.P. Graham Warner

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。

先日、フェイスブックでロータス研究家の大塚さんの書き込みを見て知ったのですが
ロンドンのカーディーラー「チェッカードフラッグ」のオーナーで
ロータス26Rの生みの親として知られる、グラハム・ワーナーが亡くなったそうです。享年85。

カー・マガジン272号(ネコ・パブリッシング刊) 執筆:吉田拓生/撮影:田中秀宣

グラハム・ワーナーと聞いて思い出すのが、今から14年前(!)
2000年の年末に発売されたカー・マガジン272号(ネコ・パブリッシング刊)で
特集された、『グラハム・ワーナー 26Rを造った男』。

現在モータージャーナリストとして活躍中の吉田拓生氏が編集部在籍中に
企画、執筆した記事なのですが、おそらくこれがワーナーに関して
日本語で読むことができる、唯一の記事かもしれません。

吉田氏自ら英国のワーナーの元を訪れ、彼が保存していた当時の貴重な写真とともに
振り返る伝説の"LOV 1"誕生秘話、そしてその最期は、今読み返してみても
素晴らしい内容となっています。必読。


もし書棚に残っていたら、もう一度見返してみてください。
お持ちでなかったら、ネットオークションを駆使してでも手に入れるべき1冊です。

LOTUS A competition survey of the sports,GT and touring cars  (Chris Harvey著 より)

ロータス・エンスーの皆さんにとってはミミタコかもしれませんが
" LOV 1 "というのは、ワーナーが歴代のレースカーにつけていた伝説のレジストレーションのこと。

そもそもは彼が手に入れた中古のアームストロング・シドレーに
ついていたナンバーだったそうですが
「ラブワン」という響きが気に入ったワーナーは、そのナンバーをエリートに引き継ぎ
レースに参戦。様々なレースで数多くの勝利を記録することになります。

エリートで成功したワーナーは、その後継車として赤いエラン1600を購入。
そもそもレースを想定して設計されていなかったエランのレース仕様の開発を
コーリン・チャップマンに依頼され、独自のチューニングメニュー
(フレームからエンジンに至るまでほぼ全て)を施します。
こうして出来上がった赤いエランをベースに開発されたのが
エランのコンペティション・バージョン、26Rでした。

LOTUS A competition survey of the sports,GT and touring cars  (Chris Harvey著 より)

ワーナーはその後、ロータスから2台の26Rを購入。
うち1台には栄光の" LOV 1"が受け継がれ、ジャッキー・スチュアートらのドライブで
イアン・ウォーカー26Rなどと熾烈な争いを繰り広げたのは有名な話ですね。

ちなみに" LOV 1"はその後、ワーナーの所有したACコブラや
ランチア・ストラトス(!)に引き継がれ、サーキットやラリーで活躍を続けますが
1984年にチェッカードフラッグが彼の手を離れた際に
一緒に手放されてしまいました。

LOTUS A competition survey of the sports,GT and touring cars  (Chris Harvey著)

なにはともあれ、ロータス・エランを語る上では
決して忘れることのできないレジェンドが鬼籍に入ってしまったのは悲しい限り。
改めて偉大なるレース師、グラハム・ワーナーのご冥福をお祈りします。



2014.03.11 Tuesday

CATERHAM SEVEN 160 DEBUT !

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
昨日は朝から都内の英国大使館(!)へ。


その目的はこれ。
いま巷で話題の究極のダウンサイジング・ピュアスポーツ
ケータハム・セブン160のプレス発表会でありました。

ご覧のように、このクルマ最大のキモは
スズキ製の660cc 直列3気筒DOHCターボ(K6A型)を搭載することによって
軽自動車枠での登録が実現したこと。

そしてこのコックピットにいるのは……


そう。今年からケータハムF1でGPシーンに復帰することとなった小林可夢偉 選手。
開幕戦のメルボルンを前の来日とあって、プレスの数は半端なかったです(笑)。


ただのトランスポーテーションではなく、本来の“自動車”って感じで面白い。
と160の印象を語った可夢偉 選手。なんの電子デバイスも装着されていない
シンプルな乗り味が新鮮だった様子。

photo:CATERHAM CARS JAPAN

……というのも、来日前にシルバーストーンで
このセブン160と、最強バージョンの620Rを散々ドライブしたのだそうな。


さて気になるクルマ自体の話ですが
本国同様に160(パワー・トゥ・ウエイト・レシオ160ps/tの意)という名前が
採用されたことからもお分かりのとおり、日本の軽自動車の自主規制64psではなく
本国スペックと同じ80ps仕様で発売されることになったのが、なによりの朗報。
(すでに130として受注していた分も160でデリバリーされる)

またエンジンはジムニー、ギアボックスとリアアクスルはキャリイからの流用
ということですから、世界的にパーツの供給に苦労することが、
ほぼ無いというのも最大の魅力(←コレ大事)。

しかも車両重量は490kgで、0→100km/h加速6.9秒。最高時速160km/h
ということですから、この車格のライトウェイトスポーツとしては十分な
性能をもっているといえるでしょう。


気になる販売価格は365万円(税抜き)!
しかしながら、ウインドシールドや左右のウインドスクリーン、幌、ロールバー
ヒーター、さらに塗装(!)などの装備はオプション扱い(!! )となるので
このレザーシート、ソリッドカラーに塗られた展示車のような仕様にすると
大体430万円くらいになるとのこと。
(スタンダードはボディ無塗装)

そーゆーあたりが、キットカーらしくて個人的には好ましいですが
一般ユーザーにどのくらい理解されるのか? はひとつのキーポイントかも。


あとキャリイからのリアアクスルを採用したことで
旧来のリジッド式ライブアクスルとなったリアサスペンションも個人的には高ポイント。
いわゆる “素”のセブンを21世紀になっても新車で味わえるというのは
すごく良いことだと思います。スピード域が高くなくても楽しそうだし。


今回の660cc化にあわせて、各部に改良がほどこされたという160ですが
基本のフレームやボディシェルはそのまま。

リアはナロー化されていますが、フロントのサスペンションアームなどは
ロードスポーツのままだそうです。

モータープレスをお読みのスーパーハードエンスーの皆さんの中には
660ccで黄色ナンバーのセブンなんて嫌だ! という方がいらっしゃるかもしれませんが
「一度でいいからセブンに乗ってみたかった!」という願望を持っていた
セブン予備軍の皆さんが、セブンの世界に入るエントリーモデルとしては
(維持費やメンテナンスフィーを含め)最適なモデルだと思います。

そもそもロータス自体に、シャシーが命なんだから、エンジンなんて何でも良い!
という風潮がありますからね。個人的にはこの究極のダウンサイジングはアリだと思いますよ。
逆にEVって言われた方が萎えるな(笑)。


そうそう。大使公邸で行われたレセプションで
ケータハム・カーズのチーフコマーシャルオフィサー、デビッド・リドリー氏と
この160の生みの親である、ケータハム・カーズ・ジャパンのジャスティンさん
とともに同時通訳で列席していたのは、我らが小倉茂徳さんでした。

小倉さん、ピンチヒッターお疲れさまでした。

ジャスティンさん、今度乗せてください(笑)。

ではでは。



2014.03.10 Monday

XVIII Grand Prix de Rouen-les-Essarts 1970

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
金曜にフェイスブックで盛り上がったネタなのですが、
“生沢エンスー”でいらっしゃる小村芳則さんが、You Tubeで
こんな動画を見つけたのだそうです。


それがコレ! なんと1970年のヨーロッパF2 ルーアン・グランプリの
貴重なカラー動画です。
8mmフィルムで個人撮影されたものゆえ、音声(BGMが煩いですね)がありませんが
当時のF2を記録した動画自体が実に貴重。

しかも、総合優勝を果たしたジョー・シファートのほか
クレイ・レガッツォーニ、ロニー・ピーターソン、ヨッヘン・リント
グラハム・ヒル、エマーソン・フィッティパルディ、アンリ・ペスカロロ
ジャッキー・イクス、デレック・ベル、フランソワーズ・セベール、
カルロス・ロイテマン、ジャン・ピエール・ジョッソー、レイネ・ウィーゼル
パトリック・ドゥパイエ、ジャン・ピエール・ベルトワーズ、アンドレア・デ・アダミッチ
ジョン・ワトスン、ジャック・ブラバム(!!)と、それはそれは
錚々たる面々(もはやF1GPそのものといって良い!)が出場しているのです。

この動画で注目すべきは4分30秒頃から。

なんと、ロータス69FVAでプラーベーターとして参戦中の生沢徹が
これでもか! これでもか! と映ります。
それもそのはず、最終ヒートではエンジントラブルでリタイアに終わってますが
このメンバーの中で、ヒート2:5位(イクスやセベールよりも上!)と絶好調。
地元ベルトワーズのピグミーMDB15のインをズバリと刺すシーンも映ってます。



そのときの様子を写した写真がこれ!
実はこれ、数年前にイギリスに行ったときに購入した1枚なのですが
まさか、このシーンの動画が拝めることになるとは……。

早速生沢さんにメールを送ると……

「ヒエー、よく見つけたよねー!
 それにしても、アタシ、良くやっていたと、つくづく思います

というお返事が。確かにこのメンバーの中ですからね!
するとしばらくして、またまた生沢さんからお返事。

「ワークスを相手に、お金が無いのでメカは、たったの1人!
 ドライバーも雇うお金がないので、トランスポーターのドライバー兼メカ。
 伊藤さんもよくやった。
 それで、あのメンバーを相手に本当によくやったと、自分でも感心!
 このシーズンは、バーニー・エクレストンの 
 Team Lotus (ヨッヘン・リント、グラハム・ヒル)と
 スラウと言う所にあるボーリング屋さんの地下駐車場をワーク・ショップとして
 シェアして借りてやっていました。いやはや懐かしいハナシ」

……という生沢さんのコメントにもあるように、この年ワークスとして
リントとヒルが乗ったロータス69は、バーニー率いる“ヨッヘン・リント・レーシング”
としてのエントリーなのですよね。

その史実は知っていましたが、スラウで彼らと生沢さんがワークショップを
シェアしていたという話は初耳。
ホントにもしかしたら、日本人初のF1ドライバーは
もっと早くに誕生していたかもしれませんね。

でも一方で生沢さんがよく仰るとおり、この時代のF1に仮に乗れていたとしても
そのまま生きて帰ってこれたかどうかは別の話。

いずれにしろ、生沢徹の凄さを改めて思い知りました。
小村さんありがとうございました。


そんな生沢さんといえば、お馴染みサイドウェイ・トロフィー。

昨日、エコス・カーズさんにお邪魔したら、ちょうどポスターの製作中。
今年の第1戦は5月18日(日曜日)に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催するそうです。
長い自身のレース歴にあって、エンジンがなくてレースを断念したのは初めて
という生沢さんが雪辱を晴らすのか? 注目であります。

ではでは。



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