2014.11.29 Saturday

日曜は袖ヶ浦でサイドウェイ・トロフィー!

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
さて、いよいよ明日30日(日曜)。
千葉県にある袖ヶ浦フォレストレースウェイで
秋のフェスティバル・オブ・サイドウェイ・トロフィーが開催されます!


英国グッドウッド・リバイバルに範を倣った、2輪&4輪の
ヒストリック・レースとしてすっかり定着した感のあるこのイベント。
その注目はなんといっても……


このレースの花形、60年代GT&スポーツカーによって競われる
エバーグリーンカップに出場する生沢徹×ポルシェ911。
念願のオリジナル2リッター・ユニットを搭載した生沢911が
目下連勝中の関口26Rとどういう勝負を繰り広げるのか? 注目です。


さらに同レースのアンダー1.3リッター・クラスには、
我がMOTOR PRESS RACING DIVISIONから、キョー山中のドライブで
伝説? のNEKOヒーリーが出場。こちらの応援も宜しくお願いします!


一方、1年ぶりの復活となるフォーミュラクラスは10台以上のエントリーがあるとか。
しかも今年のモナコ・ヒストリック・ウィナーのKatsu久保田が
愛機ブラバムBT21で凱旋参戦!


ということで、我がロータス69FFのポールtoフィニッシュの夢は脆くも崩れ去りました(笑)。
というか、先日の筑波では転がす程度しか走れなかったので
ようやく今回が本格的なシェイクダウンであります。
一応先日、洗車して満タンにしておきました(苦笑)。


また回を増す毎にどんどん盛り上がっている2輪クラスも必見。
なんてったって、マンクスやG50のサウンドを生で聞けるチャンスですからね!
個人的にもとっても楽しみにしております!!


そんなサイドウェイの暫定スケジュールはこんな感じ(クリックすると拡大します)。
ぜひぜひ、観戦(当日の入場料は3000円)にいらしてください!


そうそう、このイベントの主旨に沿って会場には
皆さんお洒落して来てくださいね! 観客の皆さんもベストドレッサー賞の対象ですから。


あとクドイようですが、こんなピット女子も大歓迎です。

ではでは。



2014.11.28 Friday

週末お台場でロータス78が走る!!

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
以前このモータープレスでもご紹介しましたが
この週末お台場を舞台に、ピストン西沢さん主催のイベント


その会場のひとつであるメガウェブでは、なんと29日、30日の両日
Classic Team Lotus Japanのロータス78/4が場内特設コースでデモランを披露!
ロータス78 がお台場を走るのは2012年以来2年ぶり。
しかもドライバーは、今年のSUPER GTでGAINER Rn-SPORTS SLS 10号車を駆り
菅生でポールポジションを獲るなど活躍をした山内英輝選手。

なにせ数年前のメガウェブで、ロータス88Bを駆り
狭いコースをものともせず、キレッキレの走りをみせてくれた山内選手ですからね。
78でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか注目です。

なお走行時間などの情報に関してはPLANEX CARSのHPにも載ってます。


さらに会場には、85年シーズンにアイルトン・セナとエリオ・デ・アンジェリスが
ドライブしたロータス97T/1も特別展示。
さらにさらに、その隣りには1970年代〜80年代にティーム・ロータスのサポートカーとして
活躍したJPSカラーのホンダTN360(レプリカ)も展示。雰囲気を盛り上げます!
ぜひぜひ、お台場に遊びに来てください。


あとご紹介が遅くなりましたが、今月26日に発売された
ル・ボラン誌(学研パブリッシング 刊)でもお仕事をさせていただきました。
なんてったって今月はポルシェ特集ですからね。ジュルジュルジュル……。


僕が担当させていただいたのは、911をメインとしたポルシェのレーシングストーリー。
とはいっても半世紀以上ある膨大な歴史を4Pで纏めるのは不可能(そりゃそうだ)なので
今サーキットを走っている911レーシングをメインとしたお話であります。

©2014 Porsche Japan KK

その記事を作るにあたって、改めてポルシェのアーカイブを発掘していたのですが
今見ると90年にスタートした964でのカレラカップって魅力的ですよね〜!
確か当時、カーグラTVなんかでもダイジェストで放映していませんでしたっけ?
思えば世界的に流行しているプレミアムカーによるワンメイクレースのはしりですもんね。


そんなポルシェ特集には、現在ポルシェ・ミュージアムで開催中の
特別展『プロジェクト・トップシークレット』の模様がレポートされています。
個人的にすっごく興味のあるこの展示のレポートが日本のメディアで紹介されるのは
これが初めてなんじゃかろうか? 必読です。


あとポルシェ繋がりというわけではありませんが
今月26日発売のベストカー誌(講談社ビーシー刊)では、先日お亡くなりになった
徳大寺有恒さんの追悼記事を特集。

中でも皆さんに読んでいただきたいのは、あの生沢さんから寄せられた追悼文。

かつて生沢さんから、ホテルオークラのカメリアにたむろしている頃、
まるでこの目で見て来たかのような描写で、その年のル・マン24時間のことを話す
徳大寺さんのエピソードを聞いたことがあります。

「そういう意味で、あの当時から今の才能の片鱗があったんだ」と仰ってた生沢さん。
そのお二人の長年にわたる友情が行間から滲み出ているようで、読んでいて思わずグッときました。

僕自身、残念ながら徳大寺さんとお仕事をさせていただく機会は一度もありませんでしたが
改めて日本のモータージャーナリスト界の偉大な先輩のご冥福をお祈りします。

ではでは。


2014.11.27 Thursday

7a Coppa di Tokyo 2014 Part2

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
今日は先週土曜に行われたコッパ・ディ東京のつづき。
個人的に気になったクルマたちをツラツラとご紹介していきましょう。


今年のコッパ・ディ東京で最も古い年式のクルマは、こちらの
1924年式ブガッティT13ブレシア。
例年なら、様々な戦前車が集うこのイベントですが、
今回は少々寂しい陣容に。せっかくお天気が良かっただけに惜しい!


そんな中、ギャラリーの注目度が最も高かったのがこちら。
1950年式のフェラーリ195インテル。
意外だったのは、この195インテル以外にフェラーリの姿が見えなかったこと!


この個体のシャシーナンバーは0085S、トゥーリングのボディナンバーは3465。
新車当時イタリア・ミラノにデリバリーされた1台。
こうして見ると、166Sの面影も感じられます。


エンジンは2431ccの60度V12“コロンボ”ユニット。
御開帳されると、周りにはワーッと人だかりが。その気持ち、よく分かります(笑)。
画面左上に、トゥーリングのプレートが見えますね。


あと、こちらの人気も絶大でした。
1974年式のランチア・ストラトス。


ストラトスも素敵ですが、
個人的にはこのアルファ・ロメオ・モントリオールに痺れたなぁ。


今年100周年を迎えて、あっちこっちで盛り上がっているマセラティ。
この美しい1965年式シーブリングSr.2はお馴染みの1台。
他に69年式のギブリ・スパイダー(これも綺麗だった)の姿もありました。


そうそう、このランチア・フルヴィア・ラリー1.3クーペにもキュンときましたね。
その昔(15年くらい前かなぁ)、白い1.3クーペを本気で買おうとしたことを思い出した(笑)。


あと今回はイタリアン・バルケッタ勢の姿も少なかったような気がするのだけれど
参加しているクルマはどれも粒ぞろいでしたね。
これは1947年式のスタンゲリーニ1100S。


そしてこちらはスタンゲリーニ508C ア・ラ・ドーロ。
このクルマも日本ではお馴染みの個体ですね。


いやーこういう場所に来るとナンバー付が1台欲しいなぁ。……と思いながら
会場を歩いていて目に止まったのが、このアバルト850TCニュルブルクリンク。
おおー、カッコイイ。アバルトなんて無理はいわないから、
調子のいいセイチェントを1台、飼ってみたいなと思ってみたり。


その一方で、このフィアット500の後ろ姿にキュンときたりする。
スイマセンなにかと浮気性で。


あとね、このマトラ・ジェット5も良かった。
というか、日本でジェットが走っている姿を拝めるなんて幸せだなぁ。


幸せと言えば、今回アルピーヌA106の姿を拝めたのも収穫でした。メルシー。
ただ興奮し過ぎてこのカット以外、全部手ぶれしてたのはナイショです(笑)。


そもそもフランス車が好きでこの道に入った身としては、このパナール24btも気になる。
パタパタパタって小気味よい空冷サウンドと、この艶かしいスタイルのギャップが素敵。


あーあれもいい、これもいい……とかなんとか言いつつ、結局目が釘付けになるのはコチラ。
確か昨年は会場脇の駐車場でお見かけした気がするのですが、
このブラウンに塗られた912タルガは最高にイカしてました(笑)。
やっぱ鉄チンホイールの911/912は最強ですよ。

宝くじでも当たらないかなーっと。

ではでは。





2014.11.26 Wednesday

イタリア自動車見聞録

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
ちょろっと宣伝です。


お仕事をさせていただきました。

その中で、今年の春にイタリアで取材させていただいたネタを
3本書いているのですが、是非とも皆さんにも
読んでいただきたく、ここにご紹介する次第であります。


まずひとつ目は、60〜70年代を代表するイタリアン・ピロータのひとり
アルトゥリオ・メルザリオのインタビュー。

これまでアルトゥーロ・メルッツァリオなどの表記が多かったですが
本人に直接なんて発音すんの? って聞いたら
「正しいスペルはArturio。アルトゥリオ・メルザリオだ」
って教えてくれました。

いろんな資料を見ると i が抜けてるケースが多いですよね。
ご本人のフェイスブックなどを見ると、ちゃんとi が入ってます。


なにせ19歳で4輪デビューした翌年にアバルト・ワークス入り。
そして70年からフェラーリ、74年からアルファ・ロメオと、イタリアの名立たるワークスを
渡り歩いて来た生き証人ですからね。本当に色々面白い話を聞いてきました。

誌面の都合で、メルザリオF1時代の話とか、フェラーリの裏話とか
泣く泣くカットした話も多いのですが、読んでいただければ
アルトゥリオのことをきっと好きになってもらえると思います。

イタリアでのインタビューのあと、グッドウッドなんかでも
二人っきりで話す機会があったのですが
本当にこの人は面白い。またじっくりと話を聞いてみたい一人であります。


ちなみにインタビューの時間は3時間ほどだったのですが
ちょっと間が空くと、コーディネーターの祐子さんを口説く口説く(笑)。
だって最初に会うなり、「ミ・アモーレって日本語でなんて言うの?」だもの。

個人的にこういうとこも、好きです。


続くもう1本は、イタリア・モデナにあるレストアラー、カロッツェリア・アウトスポルト訪問記。
フェラーリ、ランボルギーニ、マセラティなどヴィンテージ・イタリアンカーの
レストアに関しては右に出るものはいないと言われるスペシャリスト。

その巨大な工房(というよりは、むしろ工場)の中をオーナーの
フランコ・バケリさんに案内してもらって、取材して参りました。


右側に立ってるのがバケリさん。今年のヴィラデステに出展されていた
この1959年型フェラーリ250GT INTERIMもフランコさんの手がけた作品。

これまで個人的にも色々なレストア工房を見て来ましたが、
モデナに息づく伝統芸をしっかりと伝承した、アウトスポルトの技術は圧巻。
ここがある限り、イタリアン・スペシャリティカーのオーナーは安泰ですな。


そして最後にご紹介するのが、ミラノ郊外にあるプライベート博物館
ムゼオ・スクーター&ランブレッタの訪問記。


以前このモータープレスでも紹介し、反響を巻き起こした? 
謎のイノチェンティIM3の正体がいよいよ明かされます(そんなに大げさでもないか)。


現場では職権を乱用して室内にも潜入し、色々写真を撮ってきましたが
60年代に一度使われただけで、そのままずっと倉庫の奥に仕舞われていたという
こともあって、そのコンディションは驚くべきもの!

「ここに色んな人が来るけど、みんなスクーター目当てだから
 これほど食いつく人は初めてだよー」
と、オタクなイタリア人にも感心されました(笑)。



本誌では紹介できませんでしたが、この博物館には歴代ランブレッタの他にも
世界中の珍しいスクーターが大量に展示されています。

これはあのドゥカティ製のスクーター。
1953年型のドゥカティ・クルーザーといいます。


そしてこちらは、1953年のパリラ・レブリエーレというスクーター。
そう、小排気量スポーツバイクで有名なパリラもこんなスクーターを作っていたのですね。


最後にこれはどこのバイクでしょう?
正解はなんとMVアグスタ。1951年式のMVアグスタ DSLというスクーターなのだそうです。

まぁここに紹介したのなんか、ホンの氷山の一角。
しかも入館無料(!)ですから、ミラノに行った際はぜひ見学に行ってみるのをオススメします。
(住所などは本誌を見てね!)

報告は以上です!
ではでは。


2014.11.25 Tuesday

7a Coppa di Tokyo 2014 Part1

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
この3連休も各地で色々なイベントが開催されましたね。
これだけあると、そのすべてを把握するのすら難しくなりますが
ある意味日本のクルマ趣味の世界が盛り上がっている証拠でもありますからね。
個人的にはすごく良いことだと思います。


そんな中、僕は土曜日に都内で開催されたコッパ・ディ東京にお邪魔。
東京都内を1DAYで巡るお手軽なレギュラリティランとして人気のこのイベントも
今回で早7回目なのですね。そういえばその昔、エスロク君で参加したこともあったな。


例年、汐留のイタリア街をスタート/ゴール地点に設定しているコッパ・ディ東京ですが
今回はスタートを晴海埠頭に変更。
お台場〜月島〜日本橋〜銀座〜虎ノ門〜霞ヶ関〜千鳥ヶ淵〜ニコライ堂
〜不忍池〜浅草〜今戸神社〜両国橋〜レインボーブリッジ〜イタリア街
という、東京を1/4周? するコース設定だったとか。

今回はお天気にも恵まれ(暑いくらいだったなぁ)、絶好の旧車日和になったこともあり
エントラント、ギャラリーの皆さんの表情も穏やかで楽しそうでしたね。


本当なら晴海のスタートから追いかけて見学したかったのですが
原稿が終わらず、ゴールだけにちょろっとしかお邪魔できませんでした(無念)。
それでも色んな方とお話できたりして、個人的にも良い息抜きになりました(笑)。

いやぁ、来る前から分かってはいましたが、こういう場所にくると
ナンバー付きのヒストリックカーが1台欲しくなるものですなぁ。
ということで、次回はコッパ・ディ東京で目についたクルマたちをご紹介していきましょう。

ではでは。



2014.11.21 Friday

Welcome Back Emerson!

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
すでに色々なメディアで報道されていますが
来る11月28日に開幕するWEC最終戦サンパウロ・ラウンドに
1972年&74年のF1ワールドチャンピオン、エマーソン・フィッティパルディが復帰するのだそうですね!


2度のF1ワールドタイトルに加え、インディ500も2度制した超人エマーソンはいま67歳。
毎年グッドウッドFOSでは元気な姿をお見かけしておりますが
公式にレース活動をしたのは、おそらく2008年にウィルソン・フィッティパルディと組んで
ブラジルGT3選手権に997GT3で出場したのが最後ではなかろうか?


そんなエマーソンがドライブするのは、LM-GTEアマクラスに参戦している
AFコルセのフェラーリ458イタリア、61号車。
果たして67歳の元チャンピオンの腕は健在か? 
いすれにしろ、ブラジルは盛り上がるだろうなぁ。

しかもあのトム・クリの引退レースでもありますからね。見たい!!


一方同じ週末11月30日に袖ヶ浦では、かつてエマーソンとも渡り合ったレジェンドが走ります!
なんかエコスカーズのブログを見てると、事前のプライベートテストは絶好調の様子。
噂のオリジナル2リッター・フラット6のデビュー戦ですから。楽しみであります。


なんていいつつ今月1日に動かして以来、自分のクルマにはな〜んにもしてないんですよね。
どっかで時間見つけてQEDに行かねば。


さらにさらに、11月29日、30日の両日。
お台場で開催される『みんなのモーターショー』では、ロータス78が久々のデモランを披露。
いやー身体がいくつあっても足りないぜ。

そして明日はコッパ・ディ東京だっ!

ではでは。



2014.11.20 Thursday

果たして今年のチャンピオンは?

 


Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
そうそう、ご報告が遅くなりましたが……


今月15日に発売されたPen誌(CCCメディアハウス刊)で
久々にお仕事させていただいてます。
「もうすぐ絶滅するという、紙の雑誌について。」という
なんとも刺激的なタイトルですが、僕が担当したのは表紙の壇蜜嬢のインタビュー……ではなく


ちょうど両ドライバーの名を冠した限定のインヂュニア・クロノグラフが
発売されたこともあり、スイスの老舗時計メーカーIWCと
メルセデスAMGペドロナスF1ティームについての記事を
時計特集の中で書かせていただいたのでした。

そう、1ヶ月ほど前にこのモータープレスでもご報告した、F1日本GPに
お邪魔した取材は、これだったのであります。

しかしよーっく見ると俺、見切れてるな……恥。


この週末はアブダビGPですからねぇ。今年はF1史上前代未聞の
最終戦ポイント倍ですから、ルイスが逃げ切るのか、それともニコが逆転王座を決めるのか?
いすれにしろ後世に残る1戦になりそうでありますね。


忙しい合間を縫って、僕とタメでもある
メルセデス・ベンツ・モータースポーツのトップも務めるトト・ヴォルフに
色んな話を聞いて来ましたが
「ヘイYOU! 来年からウチのクルマに乗っちゃいなよ!
とは、ついぞ言ってくれなかったな。無念。

ではでは。




2014.11.19 Wednesday

デ・トマソ・フォーミュラを知っているか?

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
原稿書きに詰まっている気分転換として
このままいくと、どのメディアにも露出しないで埋もれてしまう
カルトネタにお付き合いください。

昨日、国内に生息するマルティニMk4のお話をしましたが
今日ご紹介するのは、今年のグッドウッド・リバイバルで個人的に
ギューーーっと心を鷲掴みにされたカルト・フォーミュラ。


はい。これで分かった人はかなりのカルト・レーシングカー通。
我が愛しのチチェスター・カップ(1960年以降のディスクブレーキFJ)に
エントリーしていた、スマートなフォーミュラカーの正体は……


なんとあのデ・トマソ!
1963年のFJシーンに向け、1962年にたった5台だけが製作されたという
デ・トマソ・フォードなのであります。

デ・トマソとフォーミュラと聞いてピンとこない方もおられるかもしれませんが
実はアレッハンドロ・デ・トマソが59年に初めて製作したマシーンは
クーパーをベースに開発したF2でありました。


その後デ・トマソは、クーパーT52に酷似したオリジナルFJマシーン“ISIS(イシス)”
を60年に発表。61年には、今年のモナコ・ヒストリックでも見かけた
F2にコンレロ・アルファの直4ユニットを搭載したF1マシーン
(オーナーはポルテロのカイヤーニさん)でF1進出も果たしているのです。


そして62年。デ・トマソはそれまでのクーパーのコピーだったシャシーを
完全に刷新した新しいチューブラーフレームに、自製のフラット8ユニットを
搭載したF1、Tipo801を開発。

しかしながらその熟成は遅々として進まず
同年のイタリアGPにエステファーノ・ナシフのドライブでエントリーするものの
見事予選落ち。そのままプロジェクト毎放棄されてしまったのでした。

一方、デ・トマソはF1と並行して、新しいFJマシーンの開発にも着手。
スペースフレームのシャシーにアルミパネルを貼付けたセミモノコック・スタイルを
採用した、このデ・トマソ・フォードを発表するのです。

その最大の特徴は、極限まで贅肉を削ぎ落としたかのようなスリムなスタイル。
リアのファンネルに沿って、モコっと貼り出したリアカウルのメッシュに萌えます。


とにかく、低く&細くというコンセプトで作られただけあって
そのコックピットは同時代のクーパーやブラバムなんかに比べると超タイト。
もしかするとロータス27よりも、もっと狭いかも。

一方でしっかりゲートが備わったシフト(その操作性はともかく)など
細かな仕上げの拘りっぷりは、さすがイタリア車といった感じ。
なにはともあれ、カッコイイのであります。


ちなみに今回グッドウッドに現れた個体は、若き日のクレイ・レガッヅォーニ
(彼にとって初めてのフォーミュラ)が乗っていたという1台。


我が愛読書『FORMULA JUNIOR The Complete A-Z』にも
当時の勇姿(ゼッケン14のほうね)が載っておりました。
いやー、まだまだ知らないクルマっていっぱいありますね。

あーっ! スッキリした。仕事しよっと。

ではでは。


2014.11.18 Tuesday

Martini Mk4 Formula France

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
土曜の富士で見たクルマたちの中で
個人的にとーーーっても、懐かしかったのがこの1台。


1970年式のマルティニMk4。
実は今から10年以上前、英国で取材にお邪魔したガレージで
この個体そのものに出会っていたのであります。

確か若かりし頃はロータス51でフォーミュラフォードに出ていたというオジさんで
自宅脇のガレージでコツコツとレストアしたんだって言ってたっけ。
流れ流れて? 僕の知らないうちに日本に上陸していたのですね。

エンジンは1.6リッターのルノー・ゴルディーニ・ユニット。
そしてギアボックスもルノー製5段MT。そしてなんとFor Saleなんだそうな。

でもなぁ、スポーツカーノーズのフォーミュラって魅力的なんだけど
日本で出られるレースないしなぁ……とお思いの方も多いかと思いますが
現在70年代前半のフォーミュラ・ルノー仕様になっているこのクルマ
元々は葉巻型で生まれたものなんですよ。


ほら、これがオリジナルの姿(カウルに面影あるでしょ)。
乗っているのは、なんと若き日のジャック・ラフィー!
そう思うと、今のカウル(これはこれで70年代初頭のフォーミュラ・ルノーを
知る上では貴重な個体)やパーツを丁寧に残した上で、履歴を調べ直して
オリジナルスペックに戻すってのもアリかもしれない。

でも、葉巻型をアップデートしてスポーツカーノーズにしたという
今の姿(と歴史)も捨て難い。
あ! そうか、新たに70年代羽根付フォーミュラのレースが始まれば解決するんじゃないか?



とかなんとかいいつつ、ついつい名著『Formula Renault Story 1971-2000』
なんかを引っ張り出してきて……。


ついついマルティニMk4の姿を見つけてニタニタしてしまう。

ではでは。


2014.11.17 Monday

40年ぶりのマキ

 

Motor Press(モータープレス)
極個人的な自動車偏愛日記


こんにちは。
土曜日は富士スピードウェイで開催された
AUTOCAR JAPAN FESTIVALの会場へ。


その目的はこれ。
先日のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに出場し
大きな反響を巻き起こした1974年の幻のF1マキF101が凱旋し、デモランを行ったのです。

思えば今から12年前。長野の“ユミ・ドライブコーナー”に
野ざらしの看板として吊り下げられている姿をネットで見つけたのをきっかけに
カー・マガジン誌『失われた時を求めて』でマキのストーリーを
掘り返すという連載をしたのが全てのきっかけでした。

当時、中島秀之さん、奥村カメラマンに協力していただき
ベルギーのMecオートが所有していたF101Cを取材し、当時イギリスにいらした
鮒子田寛さんや、トニー・トリマーを訪ね、日本で三村さん、小野さんにインタビュー。
さらに英国で売りに出ていた、3台目のマキを取材したこともありましたね。

無論、全てが美しいばかりの物語ではなく、色々なことがあったというのは取材を通じて
僕もよく承知しておりますが、何はともあれ純粋な日本製プライベートF1マシーンが
本場ヨーロッパのGPを転戦したのは、後にも先にもこのマキしかないのですから
日本モータースポーツ史の一遍として、その歴史を残すことには意義があると思います。


日本製でありながら、このマキF101が日本のサーキットを走るのはこれが初めて。
今回ドライブを担当した榊原龍之さんによると
「シャシーの剛性が高く、直進安定性がいい」とのこと。


そして、この40年ぶりのマキ復活に合わせ、三村さん以下、当時のマキF1ティームの面々が集結。
色々なお話を伺うことができました。
40年ぶりにマキが走る姿を見て、彼らが何を想うのか……
その模様は、来月1日発売のレーシングオン誌(三栄書房/サンズ)にて
ご紹介(たった2Pしかないのが残念!)する予定です。

休載中のESSOレーシングティームもそうですが、このマキの話、
もう一度、取材し直してちゃんと1冊に纏めてもいいかもしれないですね。
なんて思った秋の週末でありました。

ではでは。


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